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東京モーターショーに水を差した無資格検査問題

 まるでローカルイベントだ――。2年に一度開催の東京モーターショーが11月5日に閉幕。今回もアメリカのビッグ3(GM、フォード、クライスラー)などが不参加となり、海外メーカー離れがさらに加速した印象だ。開催直前に発覚した日産やSUBARUの無資格検査問題も加わり、会場は全体的にシラケムードが漂っていた。
 「自動車生産3大国(日本、アメリカ、ドイツ)の一つで行われる東京モーターショーは、かつて世界中の自動車メーカーが新車のプレスリリースを行う場所として重要視されていました。しかし、リーマンショック以降は海外メーカー勢の出展の取りやめが相次ぎ、アジアにおける新車発表などの場も、中国の上海モーターショーなどに奪われています」(モーター誌記者)

 ショーの主催者であった日本自動車工業会会長、日産の西川廣人社長が一連の騒動の責任を取ってその座を退き、急遽、トヨタの豊田章男社長が会長代行に就いた。日産のプレス発表がゴーン会長や西川社長によるものではなく、スキラッチ副社長だったのはそのせいだろう。それに合わせたのだろうか、トヨタも豊田社長ではなく、ルロワ副社長が務めていた。メーカーの母国で開催されるモーターショーにトップが登壇しないというのは、極めて異例と言わざるを得ない。
 「セールス効果も薄まり、世界中のモーターショーはローカル化、つまり開催国メーカーを中心とした催事のようになっています。各メーカーが力を入れるのは、市場の伸びが見込める中国や発展途上国での展開だけです。とはいえ、東京モーターショーは自動車大国日本で開催される2年に一度の祭典です。空騒ぎでもいいから、日本のメーカーにはもっと盛り上げてほしかったですね」(同)

 次回開催は東京オリンピック前年にあたる2019年。日本の自動車産業“ここにあり”というものを見せつけてもらいたいものだ。

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