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専門医に聞け! Q&A アトピー性皮膚炎に効く食事

 Q:数年前から時々、アトピー性皮膚炎の症状が出ます。作用が弱いステロイド剤を使うと改善します。肉や乳製品などの動物性食品を摂り過ぎると症状が悪化するようです。湿疹が出なくなるよい方法はありませんか。教えてください。(26歳・介護士)

 A:基本的なこととして、食生活の改善が大切です。菓子などの甘いもの、肉などの動物性食品は摂り過ぎないようにしましょう。
 簡単にできるお薦めレシピとしては、納豆に亜麻仁油を混ぜた「亜麻仁油納豆」があります。
 油脂(脂肪酸)にはさまざまな種類がありますが、亜麻仁油にはαリノレン酸という物質が多く含まれています。αリノレン酸は、体によいといわれるオメガ3系の脂肪酸で、体内でEPAやDHAに変化します。
 オメガ3系の脂肪酸は必須脂肪酸と呼ばれ、体内で合成できないため食物から摂取するしかなく、ヒトにはなくてはならないものです。不足すると、アレルギー症状や肌荒れを始め、がんや生活習慣病の原因になります。
 血液をサラサラにする作用、免疫力を向上する作用、がんを予防する作用、腸内環境を改善する脂溶性ビタミンの吸収促進作用、細胞壁の強化作用などがあります。このように、有用性が非常に高いため、積極的にとるべき油脂として位置づけられています。

●発酵食品は重要
 一方、納豆は大豆を醗酵させた醗酵食品で、腸内環境を改善してくれます。腸には善玉菌、悪玉菌などの腸内細菌が棲息していますが、健康な腸はこれら腸内細菌のバランスがとれています。
 食事の乱れにより腸内細菌のバランスが崩れ悪玉菌が増えると、さまざまな病気の発症に関係します。アトピー性皮膚炎の発症にも腸内環境が関係しています。
 一般に、発酵させた食品は、ビタミンなどの栄養素の吸収率がよくなります。便秘の解消にもよい働きがあるため、肌がきれいになります。
 アトピー性皮膚炎の改善に亜麻仁油納豆がよいと考えられるのは、以上の理由によります。納豆1パックに大さじ1杯程度の量の亜麻仁油を入れて醤油で味付けし、毎日1〜2回食べるとよいでしょう。なお、亜麻仁油は酸化しやすいため、必ず冷蔵保存してください。
 食生活の改善は非常に大切ですので、根気よく継続しましょう。

首藤紳介氏(表参道首藤クリニック院長)
 久留米大学病院小児科、大分こども病院、聖マリア病院、湯島清水坂クリニック等の勤務を経て、表参道首藤クリニック院長。自然療法や代替医療をはじめ、水素温熱免疫療法や再生医療(臍帯血幹細胞治療)などの高度先進医療を実践。

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