「乗るだけでOK。試してみません?」
このCMについて、ある広告関係者はこんな疑問を呈する。
「吉瀬は今年2月に妊娠4カ月であることを発表、いまは8カ月にさしかかるところです。5月30日に朗読舞台『恋する日本語』を最後に“産休”に入っている。問題なのは、妊婦である吉瀬が車の運転を勧めている点。妊婦は運転を控えるように、というのが暗黙のルールなのに、吉瀬はそうではない。普通なら、女優の妊娠は車のCMには契約違反とするのが通例で、CMを降板してもおかしくないはずです」(広告制作関係者)
妊婦の運転は直接的には害はないといわれる。だが、ホルモンの関係で眠気に襲われたり、とっさの判断力が鈍り、事故につながりやすい危険性がある。だから、運転はしない方がいいというのが、医者やその他医療関係者の見方である。
スバルでは'12年3月、同社のCMに出ていた黒木メイサが突如妊娠したが、打ち切りや降板はなかった。車業界の中では、CM出演者に鷹揚な会社といえよう。
ただ、吉瀬のコメントは、妊婦の自分も、これからも運転すると感じられる。となれば危険であろう。
そのため、今後は妊婦女優のCM出演については、酒類CMのように厳しくすべきではなかろうか。酒類CMは、妊婦女優出演はタブーだ。
「出演中に妊娠が発覚し、途中降板したケースは少なくない。過去にキリンビールに出ていた中山美穂、最近ではサントリーの小雪のケースがある。香椎由宇もサッポロビールのCMに出ていたが、ぎりぎりまで妊娠を隠し通した。それだけ違約金というペナルティーを恐れていた」(広告代理店社員)
CMで大金をもらう女優だけに、制約の多さを受け入れるべきだろう。
(編集長・黒川誠一)