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ベルメスの顔

 スペイン南部アンダルシアの小村ベルメス・デ・ラ・モラレに暮らすべレイラ家の妻マリアは、1971年8月23日朝、台所の床のタイルに等身大の男の顔が浮き出ているのを見つけた。あまりにも表情がはっきりしており、怖くなったマリアは夫を呼んだ。夫妻は、誰かの悪戯だろうと雑巾で擦り始めたが、顔は消えるどころか悲しげな表情に変化した。恐怖を覚えながらも、顔がタイルではなくコンクリートに浮き出ているとわかると、タイルを剥がしセメントを流し込んだ。

 しかし3週間後、顔はまた浮き出てきた。以前にも増してはっきりとした顔は、表情の変化を見せる。噂は村中に広まり11月2日、村長の提案で村人達が見守る中、顔の部分を丁寧に切り取ると壁に掲げ、花を供え供養した。事態を見過ごせなくなった地方当局が調査したところ、床下2mあたりで多くの人骨が発見され、家は17世紀の墓地の上に建てられていたことがわかった。調査後、床はセメントで塗り固めたが、今度は別の顔が浮き出てきた。更に、その顔の周りを囲むように小さな顔が18個も浮き出てきた。すると、今度は声まで聞こえるようになった。超高感度マイクを設置してみると、うめき声や泣き声、どこのものかわからない言葉が確認された。堪りかねたべレイラ夫妻は、台所を完全 改装した。その後しばらくは何事もなく落ち着いた生活を取り戻していたが、1982年から、また顔が浮き出るようになった。

 その後、家は売りに出されたが、ある筋によると、床下から発見された人骨には頭蓋骨が一つも無かったという。そして最近では、浮き出てくる顔は、スペイン内戦で虐殺されたべレイラ家の者だと囁かれている。

(七海かりん/山口敏太郎事務所)

画像参照URL:belmez.jpg

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