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ザックJAPAN内紛 カズW杯特別招集の裏に海外組クーデター(2)

 カズは現在の欧州組メンバーの“精神的支柱”になっているという。シーズン中、欧州組は長谷部が中心になって頻繁に懇親会を開いており、年に数回はカズも日本から駆け付け、日本国内のサッカー事情などを土産にこの会に参加しているようだ。
 メンバーは長友、内田、吉田、香川…など本田を除く欧州組。本田が入っていないのは、昨年まで西欧から離れたモスクワのクラブに所属していたこともあるが、一匹狼の性格が和を乱すと嫌われ、敬遠されていたからだという。
 「選手たちがカズに“監督代行”を求めるのは、代表メンバーにとってカズは少年時代からのヒーローだからです。日本サッカーの比類なき功労者にもかかわらず、W杯には恵まれていない。1998年フランスW杯では最終候補に残りながら現地で落選。その後も…。その無念さを別の形で晴らしてもらおうとしているのです。しかも、ブラジルはカズの第二の故郷。15歳で単身ブラジルに渡り、プロで活躍した。今でも毎年のようにブラジルへ行き、親交を温めています。そのカズの協力を求めようとしなかったザック体制への不満も鬱積している。イタリア人で固めた現首脳陣は欧州至上主義でブラジルサッカーを軽視しています。カズ担ぎ出しは、ザック体制への反抗とチームの士気を高める狙いもあるのです」(前出・放送関係者)

 予選グループの日本の試合日程は、現地時間14日にコートジボワール戦(レシフェ)、19日にギリシア戦(ナタル)、24日にコロンビア戦(クイアバ)となっている。ブラジルの治安の悪さは有名だが、初戦のレシフェは犯罪発生率の高さではトップクラスだという。殺人事件や強盗事件も多く、ホテル環境も十分に整備されておらず、散歩や外食もままならない。温室で育ったサムライたちがそんな環境で果たして実力を発揮できるかどうか。
 現に日本人サポーターはレシフェでの宿泊を避けるように勧められ、およそ300キロメートル離れた2戦目のナタルからレシフェにバス移動するという。
 「そこでもカズなのです。カズはレシフェ近くのマセイオという町のクラブでプレーしたことがあり、名門コリチーバFC時代にも1試合、レシフェで試合をしたそうです。もう25年も前の話ですが、現地の人たちは今でもカズの名前を知っている。コートジボワール戦のチケットは大量に売れ残り、結局地元の人たちが数多く観戦するでしょう。となれば、スタンドは“カズ効果”で日本への応援が上回るだろうし、そうなれば審判のホイッスルも有利に働く。日本が決勝トーナメントに進めるかどうかは、とにかく初戦の結果次第。もし星を落とせば、限りなく可能性は低くなります。そうさせないためにも協会は、カズをこの初戦限定でブラジルに派遣したのです。ブラジルにおけるカズ人気の前では、本田の人気なんてほぼゼロに等しいですからね」(ブラジル在住のサッカーライター)

 '98年フランスW杯ではブラジルのザガロ監督が国民的スターのジーコ氏を監督補佐に起用し、準優勝。前回の南アフリカW杯では、イングランドが左足アキレスけん断裂で代表メンバーを外れたベッカム氏をコーチで登録、士気を高めた。
 ブラジル杯では本田の変調で歯車が狂ったザックジャパンを、香川、長谷部らの兄貴分のカズが蘇生させる。開幕直前に起きた内紛だが、思わぬ形で好結果を呼び込もうとしている。

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