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岡田 オリックス新監督内定の深層

 プロ野球も大詰めにきてセ・パともに日本シリーズ進出をめぐり活況を呈している中、オリックスの来季監督に前阪神監督・岡田彰布氏(51)が内定した。果たしてその裏で何があったのか? “深層”を追うと、そこにあの男がいた。

 岡田氏が阪神監督復帰でなく、オリックスを選んだミステリー劇。その謎解きのキーマンは、阪神・星野仙一オーナー付きシニアディレクター(62)だった。
 「真弓の次は岡田かと思ったら、実は星野で決まりらしい。それを知った岡田が激怒して、オリックスの監督要請を引き受けたのが真相らしい」。阪神OBの1人が衝撃的な舞台裏を打ち明ける。
 岡田氏本人は、早ければ来オフにも阪神監督復帰を狙っていた。しかし舞台裏では前出の情報が流れていたのだ。岡田氏が「それなら、これしかない」と飛びついたのがオリックス監督だった。
 岡田氏と星野氏の確執は根深い。阪神球団の現役引退勧告を蹴ってオリックスに移籍してから現役引退した岡田氏は、二軍の助監督兼打撃コーチを務めた後に阪神に復帰。二軍監督を経験して、一軍監督のチャンスをうかがっていたら、阪神球団史上初めて外様の野村克也監督(現楽天監督)が招請された。野村監督が3年連続最下位、沙知代夫人の脱税疑惑事件がダメ押しになって解任となり、「さあ、いよいよオレの出番や」と思っていたところへ、中日監督を解任されたばかりの星野氏が電撃的に阪神監督に就任した。

 怒った岡田氏は、ユニホームを脱いでネット裏で評論家生活を送るつもりだったが、ここで星野監督が横やりを入れた。「阪神の監督をやりたいのなら、二軍監督や評論家などで逃げずに、一軍のコーチをやれ」と、三塁コーチャーという重責を押しつけたのだ。三塁コーチャーは監督に次ぐ重要ポストだ。うまくこなして当然。判断を誤れば、「壊れた信号機」とファン、マスコミから叩かれる割に合わない仕事だけに、阪神OBからはこんな声が出ていた。「見え見えの星野の岡田潰しだ。目の上のタンコブの次期監督候補を消すには最高のやり方だが、星野もえげつない」と。
 結果的には、岡田氏が三塁コーチの重責をこなし、星野政権2年目に球団史上18年ぶりのリーグ優勝。その後、星野監督は健康上の理由で勇退、ポスト星野として阪神・岡田監督が誕生しているが、これにも屈辱的な楽屋裏話がある。
 「仙ちゃんから『ブチ、お前が次の監督をやれ。オーナー(久万オーナー)にはオレが話をつけるから』と言われたけど、オレも一緒に辞めるよと答えたんだよ」。星野内閣でチーフ打撃コーチを務めた、星野氏の側近・田淵幸一氏が球界関係者にこう告白しているのだから、間違いない話だ。
 岡田氏にすれば、冗談ではないだろう。田淵氏が断ったから、自分に阪神監督が回ってきた。これではプライドも傷つく。しかも、オーナー付きのシニアディレクターとして星野氏がバックに控え、にらみを利かせている。岡田氏にとっては針のムシロに座らされているようなものだろう。実際「星野」という名前を聞くだけで監督時代の岡田氏は過剰反応を示した。
 そこで、ついに昨シーズン中に星野排斥のために、動いたというのだ。
 「昨シーズン終了後の岡田の電撃退団は、巨人に大逆転優勝を許したための引責辞任ということになっているが、実は違う。まだ首位に立っていたころの話だ。星野氏とパイプの太かったこれまでの久万、手塚、宮崎3オーナーと違い、岡田監督と良い関係の坂井オーナーに対し、『もうシニアディレクターはいいんじゃないですか』と直訴した。星野氏は北京五輪でミソを付けているし、星野勇退は受け入れられると思っていたら、却下されてしまった。それで岡田は辞めたんだよ」。阪神の内情に詳しいテレビ局関係者が極秘情報を明かす。
 岡田監督電撃辞任の裏にこんな事件があるのなら、球界中にネットワークを張り巡らしている星野氏の耳に入らないわけがない。当然のごとく報復として自らの復帰を売り込み、岡田氏の阪神監督復帰を阻止するだろう。
 「真弓の後は星野復帰が本命」を知った岡田氏とすれば、オリックス監督として実績を残し、阪神復帰のチャンスをうかがうしかなくなったのだ。

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