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新戦力村田の4番にこだわれば巨人は優勝できない?

 「優勝争いがしたい」との理由で、横浜DeNAから巨人にFA移籍した村田修一内野手(31)。巨人はアレックス・ラミレス外野手を自由契約にしたことで、村田にはがぜん4番打者としての期待が懸かる。
 今季、巨人の4番を打ったのは主にラミレスだが、他に4番を打ったのは小笠原道大内野手、首位打者の長野久義外野手あたり。小笠原は故障と統一球に対応できなかった影響もあって不振だったが、すでに38歳で、シーズンを通して、4番の働きを求めるのは酷だ。また、長野は中距離打者で4番タイプではない。そうなると、これまでハマの4番を務めてきた村田がやはり最有力候補となる。

 ところが、村田を4番に据えることに不安を覚える向きもある。「確かに村田を4番に据えるのは、巨人にとっては自然の流れでしょう。しかし、チャンスに弱い村田の4番にこだわると優勝を逃してしまうかもしれません。弱い横浜で気楽に打ってあの数字ですから、プレッシャーのかかる巨人で、果たしてどれほどの成績が残せるのか疑問です。ここ数年の低迷も気になります」(某スポーツ紙記者)

 実は今季、全144試合で4番を務めた村田の得点圏打率はわずか.196なのだ。これは規定打席に到達したセ・リーグの打者24人のなかで最低。もっといえば、両リーグ51人のなかでワースト。村田の今季打率は.253だったが、得点圏にランナーがいると、率が一気に5分以上も落ちるのだ。セ・リーグのおもな他の4番打者の得点圏打率を見ると、和田一浩外野手(中日).252、畠山一洋内野手(ヤクルト).253、ラミレス(巨人=来季は横浜DeNA).302、新井貴浩内野手(阪神).305、栗原健太内野手(広島).333で、いかに村田がチャンスに弱かったか明白。全試合4番を打って、打点70というのもさびしい限り。「優勝争いしたい」と言うのはいいが、横浜のダントツ最下位の元凶のひとつが、ほかならぬ村田なのだ。

 また、07年に36本、08年に46本を打って、2年連続で本塁打王に輝いた村田だが、ここ数年は低迷。故障で93試合の出場にとどまった09年(25本塁打)はともかく、昨季、今季と2年連続で本塁打20本台、打率2割5分台に終わっているのも不安要素だ。

 今季、巨人で高い得点圏打率をマークしたのは、坂本勇人内野手.361(リーグ1位)と長野.344(リーグ2位)。坂本は通算打率(.262)より、得点圏打率が約1割も高い勝負強さを見せた。残念ながら、2人とも4番タイプではないが、村田でダメなら、4番に起用してみるのも、ひとつの手かもしれない。結果が出ればいいが、出なかった場合、原辰徳監督が“4番村田”にこだわるようなら、巨人の優勝は遠のいてしまうだろう。
(落合一郎)

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