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地味な新横綱・鶴竜に重責果たせるのか?

 先の春場所(3月9日〜23日=大阪ボディメーカーコロシアム)、14勝1敗で初優勝を果たした大関・鶴竜(28=井筒)が、第71代横綱に昇進した。

 北の湖理事長(元横綱)から諮問を受けて、横綱審議委員会は3月24日、11人の委員全員の満場一致で推薦を答申。これを受けて、同26日の夏場所番付編成会議と臨時理事会で、正式に鶴竜の昇進が決定した。

 日本相撲協会では、八角理事(元横綱・北勝海)と湊審判委員(元幕内湊富士)を使者として派遣し、昇進を伝達。鶴竜は「より一層稽古に精進し、横綱の名を汚さぬよう、一生懸命努力します」と口上を述べた。

 モンゴル出身力士としては、4人目の横綱となった鶴竜だが、関係者からは早くも、「綱の重責を果たせるのか?」との危惧がもたれているようだ。

 その要因ともなっているのが、大関時代の平凡すぎる成績だ。鶴竜は12年夏場所で大関に昇進したが、新大関の場所は8勝どまり。以降も、1ケタで終わることが多く、大関の責任すら果たせていなかったからだ。

 横綱昇進の直前2場所は、ともに14勝1敗だったが、3場所前は9勝6敗だ。12年九州場所で横綱に昇進した日馬富士は、大関時代から成績にムラがあり、新横綱の場所は9勝6敗と1ケタに終わった。その後、2度優勝したが、9勝、10勝どまりの場所が多く、安定性に欠く。

 協会では双羽黒(北尾)や、大乃国(現・芝田山親方)の失敗例を踏まえ、平成以降、「2場所連続優勝」以外で横綱に昇進させたことはなかった。今回、87年九州場所で昇進した大乃国以来、26年半ぶりに、不文律を破ってまで昇進させただけに、余計に鶴竜は厳しい目で見られることになる。成績不振が続くようなら、引退しか道はない。

 マジメな性格で通っている鶴竜。相撲の取り口も極めて地味だが、じょじょに力を付けて綱まで駆け上がっただけに、今後も不断の努力を続け、下馬評を覆して“大横綱”を目指してほしいものだ。
(落合一郎)

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