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「ヲタク記者は見た!」同人誌ってそんなに儲かるの?

 自費製作で出版する漫画「同人誌」をめぐっては“相当儲かるらしい”などと噂がにぎやか。そんなに儲かるのならば一丁、同人誌専門の漫画家にでも転向するか…と密かな野心を抱きつつ取材した。

 先ごろ開催された「コミックマーケット76」の会場で、同人誌即売コーナーはひときわ熱気ムンムンだった。出店グループの多くが2、3人で販売を担当。長机に作品を積み上げ、「どうぞお手にとってご覧くださ〜い」などと声をかける。
 「同人誌=キャラをパクったエロ漫画」程度の認識だったため、まずは素直にパラパラと作品をめくる。すると、エロいシーンのない漫画が相当数あることを知った。しかもほとんどの販売員が懇切丁寧で、写真撮影を含む取材にも快く応じてくれるではないか。一部エロ加減のキツいところから「取材拒否」を食らったが、パクリは発見できず、18禁漫画でもヤバい空気は皆無だった。
 「800部持ってきて、製本代などを差し引いた収支はトントンぐらい。“島中(シマナカ)”はどこもそれほど儲かっていないはず。列ができる壁際だけが数十万、いや数百万円儲かる世界なんですよ」と某販売員。

 会場の中央に集められた“島中”は確かに儲かっている感じがしない。コメントも「売り上げよりも、作品を読んでもらうのが目的ですから。読者との交流が楽しみなんです」(某作家)とアマチュア色全開だった。
 一方、壁際の出展者を直撃したときには既に複数の作品が売り切れ。製造原価は不明だが、この日だけで約150万円を売り上げたという。
 ちなみに18禁漫画の販売にあたっては、未成年とおぼしき客には年齢確認をして断っている。作品中のきわどい描写は黒線入り。前出の作家は「そうしないと出品できませんし、それ以前に印刷所が刷ってくれませんから」と説明する。
 取材したのは「東方」の本を集めた2日目。複数の出店者によると「東方」を冠したパソコンのシューティングゲームのキャラを漫画化した作品がいま大人気という。
 人気の理由は「著作権者が寛大なうえ、キャラ設定がガチガチでなくストーリーなどの自由度が高いからでしょう」(某出展者)とのこと。同人誌の世界も知らず、漫画家転向など考えても無駄であることだけはよーく分かった。

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