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大麻栽培で国交省職員逮捕 裏ビジネスだった可能性も

 滋賀県大津市内の自宅官舎で大麻草を栽培していたとして、近畿厚生局麻薬取締部は9日、大麻取締法違反で国土交通省職員、藤田健司容疑者(43)を現行犯逮捕。同容疑者が働く国交省近畿地方整備局大戸川ダム事務所は同日深夜に記者会見したが、職員間売買など“裏ビジネス”の可能性については明言を避けた。官舎での大麻栽培だけでも前代未聞の不祥事だが、もし売買で稼いでいたとすれば同省全体を揺るがす大問題だ。

 近畿厚生局麻薬取締部の調べでは、藤田容疑者は9日朝、自宅官舎で鉢植えの大麻草55本を栽培していた疑い。「2年ぐらい前から栽培していた。自分でも吸っていた」と供述しており、育てた大麻を“自家用”だけでなく売買していた可能性が浮上している。
 藤田容疑者はれっきとした国交省配下の国家公務員。近畿地方整備局大戸川ダム工事事務所(大津市)で用地課主任をまかされており、主に買収した用地に不法投棄がないかをパトロールする担当という。
 職員逮捕を受け、9日深夜に会見した大戸川ダム事務所の岡山公雄所長は「処分歴はなく、予想もしていない出来事で極めて遺憾」と戸惑いを隠せない様子だった。整備局によると、藤田容疑者は4月以降、体調不良を理由に週の半分程度しか出勤しておらず、事件発覚後に職員らにふだんの様子を尋ねたところ、不審な点に気付いた同僚は皆無だったという。むしろ同僚と離れてひとりでいることを好み、無口なタイプだったようだ。
 しかし、大胆というか、栽培していたのが官舎だけにさまざまな疑念が浮かんでくる。まさか売買によってもうけていなかったか?
 職員間で売買していなかったか?
 岡山所長は同僚らへの売買の可能性について「逮捕された事実以上の情報がない」と述べるにとどめた。当然ながら、職員には今後も詳しく話を聞くだろうが、現時点では売買の可能性を100%否定できなかった。
 藤田容疑者は大麻の入手先について「インターネットで種を買った」などと供述。4畳半の部屋をアルミシートで覆って天井からライトを吊るすなど細工し、早く成長するよう丹念に育てていたもよう。2回にわたって“収穫”していたとの情報もある。麻薬取締部は日常的に使用していた疑いもあるとみて、具体的な入手経路などを調べている。
 藤田容疑者は官舎で妻(36)と暮らしており、米国留学経験のある妻と一緒に吸うこともあったという。
 国交省近畿地方整備局の木下誠也局長は「職員が大麻取締法違反で逮捕され、極めて遺憾。事実関係を確認し、厳正な処置を講じる」としている。

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