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関東人と関西人と吉田兼好

 以前から日本には関東と関西の二つの大きな文化圏が存在しています。食べ物に例えれば、関西ではうどんが好まれますが、関東ではそばが好まれています。またお雑煮で比べれば、関西は丸もちに白味噌味、比べる関東は角もちにすまし汁味となっています。

 うなぎの蒲焼の焼き方も東西では異なります。関西ではうなぎを生のまま焼きますが、関東ではうなぎを一度蒸してから焼きます。
 食べ物だけでも、このように大きな作り方や味が違うのは興味があります。最近ではテレビなどで更に細かく分類して、県民資質を紹介する番組すらある時代です。
 一般的に言いますと、関西は天皇の都が千年も置かれた都としての位置があります。それに対して、関東は関西よりも田舎というイメージがありました。関東が歴史の中心となるのは、源頼朝によって鎌倉に幕府が置かれたのが初めてのように思います。

 鎌倉時代末期に当時の僧侶、吉田兼好によって書かれた随筆「徒然草」の第141段には、現在の関西人と関東人に通ずる意見が書かれています。
 まずは関西人についてですが「関西人は自分の意見をはっきりと言えずに、相手の意見に合わせる癖がある。また出来もしない事を頼まれても、嫌とは言い出せない優柔不断な性格をしている。でも、それが関西人の優しい性格を表している」と言っています。
 それに対して「関東人は嫌なことを嫌と言うところが信用できるとしながらも、人情味や愛想がなく、心に優しさがない」と言われています。
 これは吉田兼好が聞いた話をまとめたもので、話の中では関東出身の僧侶が言ったことですが、やや関東人批判をしています。吉田兼好の真意は分かりませんが、現代人に通ずる部分が当時から言われていた気がしますが如何でしょう。
(藤原真)

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