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【週刊テレビ時評】大凡戦でも亀田興毅強し! 伝統の阪神対巨人戦も「痛快!ビッグダディ」に惨敗!

 番組改編期とあって、先週も特番やスポーツ番組が多い週となりました。

 そんななかで、目を引いたのはボクシング亀田興毅の強さです。4月4日水曜日にTBS「ボクシングW世界戦亀田V4戦&清水王座統一戦」(午後7時〜8時49分)が放送されたが、興毅が登場した7時50分以降の平均視聴率(関東地区)は14.6%。瞬間最高は18.7%で、判定結果が出たシーンだった。

 これは、同時間帯の日本テレビ「1番ソングSHOW平成の最強春ソングスペシャル!」(午後7時〜8時54分)=13.1%、テレビ朝日「くりぃむクイズミラクル9 3時間SP」=12.2%を上回り民放トップ。

 試合内容は全く見どころがない大凡戦で、観客からブーイングも飛んだようですが、それでも、興毅戦への注目度は、やはり高いもよう。前回の試合は昨年12月7日の「亀田祭り」だったが、この際はメーンイベントを弟・大毅に託し、興毅はセミファイナルに登場。放送時間が午後7時からと早かったこともあって、視聴率は10.2%(大毅戦は14.7%)に終わった。ここ最近では13.8%(10年12月26日)、13.9%(昨年5月7日)、16.7%(同8月31日)で、おおむね15%前後の安定した視聴率を弾き出している。ボクサーとしては批判も多いようだが、TBS的には優良番組のひとつといえるのでしょう。ただ、今回は試合後の興毅のインタビューが番組内に収まらず、放送枠に課題を残しました。

 6日金曜日には日本テレビが「王者粟生&山中W世界戦 長谷川穂積再起!ボクシング3大戦 The REAL」(午後7時〜8時54分)を放送。ボクシングの日本人世界王者、粟生隆寛、山中慎介のW世界戦と、元世界王者・長谷川穂積の再起戦をダイジェストで流しましたが、視聴率は8.9%とふるわず。改めて、興毅との注目度の差を感じさせた。

 また、3月30日に開幕したばかりのプロ野球。巨人対ヤクルトの開幕戦(日本テレビ)は11.8%と厳しいものでしたが、4月3日火曜日の広島対巨人戦(TBS)は9.0%と1ケタ台。7日土曜日の伝統の阪神対巨人戦(TBS)も10.0%と低調。娯楽の多様化、BSやCSでの野球中継普及の影響もあるとは思いますが、プロ野球巨人戦の視聴率は開幕早々、低い数字にとどまっています。

 7日の阪神対巨人戦は、「痛快!ビッグダディ14」(テレビ朝日)、「日テレ系人気番組の最強先生が来襲 春の番組対抗スペシャル」(日本テレビ)との全面対決となりましたが、午後7時以降の数字でビッグダディは16.1%、日テレは16.4%で大惨敗。かつては、高視聴率を取っていた巨人戦が、タレントが1人も出ていないビッグダディに負けてしまうというのは、寂しさも感じてしまいます。

 なお、5日木曜日に放送されたテレビ朝日「サッカー・キリンチャレンジカップ2012〜なでしこジャパン×ブラジル女子代表」(午後7時45分〜9時48分)は17.5%の好視聴率をゲット。1日日曜日のアメリカ戦の14.8%を超え、なでしこ人気の変わらぬ人気を示しました。
(坂本太郎)

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