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東京VS大阪

 「東西」という日本語があります。日本語における「東西」とは「東日本」と「西日本」、つまりは、「全日本」という意味であるといってもいいでしょう。
 全日本を東西に分けると、その代表は東京と大阪ということになります。
 ぼくは東京にも大阪にも暮らしましたが、同じ日本国内とはいえ、東京と大阪には、たくさんの違いがあります。いくつかを挙げてみましょう。

 ・エスカレーター
 東京は左側に立ち、右側を歩いている人のために空けますが、大阪では逆に右側に立ち、左側を空けておくのが習慣です。

 ・東京の豚肉好き・大阪の牛肉好き
 どちらかというと、東京の人は豚肉好きであり、大阪の人は牛肉好きといえそうです。「肉じゃが」の具も東京では豚肉を使うことが多く大阪では牛肉を使います。大阪では肉というと牛肉を指し、豚肉とは区別しています。

 ・うどんとそば
 東京はそば、大阪はうどん好きというイメージがありますが、江戸時代の文献をあたってみますと、東京(江戸)も本来はうどんが中心。江戸でそばが台頭してくるのは、江戸時代の後期になってからです。大阪のうどんが色がうすいのは薄口醤油が使われており、東京のそばうどんのつゆは濃い口醤油ベースで色が濃くなっています。

 ・きつねとたぬき
 「きつねうどん」は、明治時代に大阪から生まれた食べ物です。それがやがて東京にも伝わりました。そして東京では「きつね」に対抗するものとして揚げ玉を入れた「たぬきうどん」「たぬきそば」が誕生します。そのため大阪には「たぬきうどん」という食べ物がありません。大阪のうどん屋で「たぬきをください」と頼めば、油揚げの入った「温かいそば」が出てきます。

 ・マックとマクド
 ハンバーガー屋さん「マクドナルド」の愛称は東京だと「マック」。大阪だと「マクド」。では名古屋ではというと、「マック」と「マクド」の両方を使うそうです。誰も「ナルド」とはいわないのです。

 ・マグロとタイ
 東京で好まれるのは、江戸前寿司の王様「マグロ」。大阪で好まれるのは魚の王様「タイ」。ちなみに、江戸時代、マグロのトロは「マグロの脂身」などといわれて、ネコも食べないとされていました。トロが好まれるようになったのは、鉄道や冷蔵の技術が発達した昭和に入ってからで、それまでは脂の多いトロの部分は傷みやすく、また日本人は脂っこい食べ物は苦手だったので、捨てられていたといいます。

 ・バカとアホ
 大阪人にいわせると「バカとアホを比べた場合、アホのほうがバカよりアホである」そうな。東京に比べて、大阪のほうが自分を笑うという部分あるということなのでしょうか? ちなみに相手をバカにする言葉で「アホ」を多く使う土地は関西圏が中心で、全国的には「バカ」が多いようです。他に名古屋の「タワケ」、北陸地方や島根・鳥取の「ダラ(アホンダラのダラなのでしょうか?)」などなどがあります。

 かくのごとく、東西の文化は違っており、まだその他にも違いはたくさんあることでしょう。それぞれの違いは、あるいは他の地方との違いを比較するのは、とても楽しいことですので、みなさんも比べてみてはいかがでしょうか?


巨椋修(おぐらおさむ)(山口敏太郎事務所)

山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/

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