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幻になりかねないカジノ法案に懸ける『セガサミー』

 反対の声が根強いカジノ法案が衆議院解散により来年の通常国会に先送りされた中、セガサミーホールディングスが一足早く韓国・仁川市で現地企業との合弁によるカジノ施設を含む統合型リゾート『パラダイスシティ』の建設に着手した。投資額は邦貨換算で約1370億円。2017年のオープンを目指している。
 セガサミーの合弁先は韓国最大のカジノ運営会社パラダイス社。同社は韓国で数カ所のカジノを運営しているが、ホテルや商業施設、コンベンションホール、さらには国際会議も開ける統合リゾートは初めて。韓国でも、この手の大型施設は初とのことだ。
 起工式に先だって開かれた記者会見でセガサミーの鶴見尚也専務は「当社に統合型リゾート、カジノ運営のノウハウはない。このプロジェクトで吸収したい」と語った。同社は既に日本でカジノが解禁された場合は参入すると表明しており、これから勉強する身とはいえ、カジノを将来の基幹ビジネスと位置付けているのは間違いない。

 2年前には宮崎市の大型リゾート施設『シーガイア』を総額58億円余の「安い買い物」(金融筋)で買収。当時は狙いを明らかにしなかったが、将来のカジノ解禁に備えた「大きな布石」(同)との見方が大勢だった。
 「今回の韓国での合弁事業といいシーガイア買収といい、確かに里見治会長(兼社長)は貪欲です。去年、彼の娘が経済産業省のキャリア官僚と結婚したのですが、その披露宴には安倍晋三首相だけでなく森喜朗、小泉純一郎の首相経験者が出席した。他にも大物センセイがズラリと並んだ。裏を返せば、それだけ政界に太いパイプを持っているということ。カジノ解禁で彼の野心をバックアップするのは、そういう海千山千の面々です」(永田町関係者)

 カジノ解禁がズルズルと先延ばしされた今、フライングスタートを切った里見会長の胸中はさぞかし複雑だろう。

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