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「仲間にバカにされたくないから」85歳女性を殺害した当時18歳少年に無期判決 少年法に疑問の声

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 昨年2月、千葉県の茂原市で85歳の女性が強殺された事件で、殺害の実行役とされた当時18歳の少年に今年1月24日、無期懲役の判決が言い渡された。

 報道によると事件は2018年2月26日朝、茂原市東茂原の住宅で、一人暮らしの椎野芳子さんが遺体で見つかった。3月2日、強盗殺人などの疑いで少年3人が逮捕された。2月19日付の千葉日報によると、主犯格の少年は事件では主要な役割を担っていたが、事前に決めた金の取り分は仲間より少なかった。少年は「金ではなくメンツが大事だった」「(仲間に)バカにされたくなかった」と言い切ったという。

 弁護士によると「悩んだ末の決断」で、少年は判決を不服とし、言い渡しから約1週間後に東京高裁へ控訴している。千葉地裁では共謀した別の2少年の公判が今後開かれるほか、地裁判決を受けた少年の控訴審も東京高裁で開かれる。

 この報道に、ネットでは「遊びの延長で強盗殺人とか…こんなヤツに税金払うのはたまらん」「無期懲役は絶対だめ。15年もしないで出てきて俺は人殺しだスゲーだろうって吹聴するよ」「85年も頑張って生きてきて、バカにされたくないという下らない理由で殺された人の無念や恐怖は計り知れないな」「1万とかバイトでもすりゃすぐ稼げるだろうに、馬鹿なのかコイツ」「50歳で出て来られるとか無罪放免に等しい」「アホを煽った他の二人も悪質だな」などと反省の色が見られない少年や、判決の軽さに憤る声が多く見られた。

 少年法では刑事事件の場合、犯行時に18歳以下の場合は、大人なら死刑が適当とされる場合は無期懲役に、無期懲役が適当という場合は15年以下、10年以上の懲役刑へと緩和されるなど、特別な定めが設けられている。ただし、「未成年だから少年法に守られている」という認識で、少年であることを逆手に取った犯罪も増えてきている。世間からはさらなる厳罰化を求める声も増えているようだ。

 過去に少年が起こした殺人事件の例としては、綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人事件や神戸児童連続殺傷事件などがある。少年たちは出所後の行動を見ると、綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人事件では、2018年に犯行メンバーの男が殺人未遂容疑で逮捕された。神戸児童連続殺傷事件では犯人の「少年A」が手記を刊行し、HPを開設(現在は閉鎖)するなど、遺族感情を無視した行動をした。

 法務省の「平成30年度犯罪白書」によると、平成29年の少年受刑者は、無期が0人、5年を超える者が12人、3年を超え5年以下の者が2人、3年以下の者が5人と報告されている。昭和41年には少年受刑者は1000人を超えていたことから考えて、現行の少年法を改正し、成人と同様に裁くことは難しいと言えるだろう。また、誤解されやすいが、現状でも18、19歳の少年に対して死刑判決が出ることもある。

 18、19歳は精神的に未熟だという調査結果もある。「仲間にバカにされたくない」という思いで女性を殺害した少年。第二審で無期懲役の判決がどう判断されるのか、裁判が始まるまでに、少年の心に悔恨の念が芽生えるといいのだが…。

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