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不況で結婚できない男性が増えた理由

 近年、少子高齢化が叫ばれる日本であるが、結婚適齢期を越えたにも関わらず結婚することができない男性が増えている。一昔前ならば独身貴族といわれた連中が今は結婚できない理由が、実は少子高齢化の他にもある。

 その最大の理由が日本の不景気にあると筆者は思う。例えば一昔前であれば、独身でいる男性に親類から見合いを強要されたり、親が相手を探す時代が日本にはあった。

 それが、現在の日本は家族構成が核家族中心に変化したこともあって、親から煩く言われる機会が減ったのがまず原因として挙げられよう。さらに近年の日本の経済不況は、日本国内のあらゆる産業を押し潰した。一般企業の会社員も、会社の倒産またはリストラに遭い、会社員の平均年収自体が毎年落ち続けている現在、そのような理由で定職に就けないまま結婚適齢期を越えた男性が多数存在するのである。現在、日本で一番安定した高給取りは国家公務員ではないだろうか。

 そんな理由で就職できない彼らは、派遣社員として食い繋いでいかねばならない。派遣社員といえば、その多くは身分が不安定であり、いつ首を切られてもおかしくはない。さらに、彼らの多くの年収が一般会社員よりも更に下回り、年収が200万円以下の者も多い。

 つまり、彼らは生きること、自分自身食べていくことだけで精一杯なのである。そんな境遇で恋愛はできても、まずは結婚などできないのである。

 よくテレビで問題になっている児童虐待。その逮捕された父親の多くは、無職か、あるいは定職に就いていない。彼らは社会に対する自分の憎しみを、幼い子供に対してぶつけているのである。

 現在の日本社会は、成人男性でも満足に就職ができない時代にきている。そんな彼らにとって、それこそ結婚とは、まるで自分とは縁がないように思えてしまっているのが現状なのである。日本の男性が結婚をできる経済的余裕を、国が作っていかなければならない。それにはまず、景気の回復が最も効果があるのである。

(白井正雪)

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