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相反する異色のアニソン

 “アニソン”の枠に収まらない新規格のアニメソング、特撮ソングが次々と誕生する昨今。その独創的な魅力でファン層を拡大していくユニット2組がそれぞれに10月の夜、観客の大歓声を浴びた。その様子をお伝えしたい。

 TVアニメ「ローゼンメイデン」シリーズの主題歌を機に、アニメ界にその名を轟かせ、以降も「コードギアス 反逆のルルーシュ」「怪物王女」「Phantom -Requiem for the Phantom-」など、数多くの作品の主題歌として名曲を生み出してきたALI PROJECT。作編曲・演奏の片倉三起也が作り出す独創的なメロディーと、ボーカルの宝野アリカの描く文学的な歌詞が話題となり、現在では、アニメファンのみならず、幅広い世代にカリスマ的な人気を誇っている。そんな彼らが、最新アルバム「POISON(プワゾン)」をリリース。「毒を食らわば皿まで」と題したツアーが4日、パシフィコ横浜でファイナルを迎えた。
 中華王室風に彩られたステージに、西太后をイメージした宝野が登場すると、会場からは大きな歓声と溜息が漏れ、なかには感動に涙ぐむファンの姿も。ライブは、シングル曲である「地獄の門」「戦慄の子供たち」からはじまり、アルバム「POISON」からの楽曲を中心に構成。随所に登場したドラッグクイーンが、官能的なダンスで観客を煽るなど、舞台演出にもこだわりを見せた。また、往年のファンにはうれしい旧アルバムからの名曲「北京Lovers」「緋紅的牡丹」なども披露。感情豊かに全23曲を歌い上げた。

 そしてMCでは、ツアータイトルに相応しく、「毒」をテーマにした際どい発言も飛び出し、「目には目を」「日本男子なら売られたケンカは買ってください」など、まさに言葉に毒を込めた魅惑の一夜は過ぎていった。
 昨年活動20周年を迎え、ますます勢いづいているALI PROJECT。TVアニメ「戦う司書」(アニマックスにて放送中)の主題歌シングル「堕天国宣戦」が10月21日にリリースされるほか、オーケストラの演奏で行われるクラシックコンサート「月光ソワレ」の6回目が来春に開催されるなど、さらなる飛躍に注目が集まっている。
 現在、「侍戦隊シンケンジャー」のOPがヒット中で、これまでも「特捜戦隊デカレンジャー」や「爆丸バトルブローラーズ」などの主題歌を手がけてきたサイキックラバー(略して「サイラバ」)。ボーカルのYOFFYとギターのIMAJO、この2人からなるロックユニットが4日、渋谷DUOでワンマンライブ「-LETS TRY TOGETHER-」を行った。今年1月に東京と大阪で行われたワンマン「DIVE INTO THE LIGHT」でも女性客がかなり増加していたが、今回はそれ以上。かねて評価されてきた力強いロックな面に加え、男の色気も浸透してきたようだ。
 9月にセカンドアルバム「PSYCHIC LOVER 2」をリリースしたばかりの彼ら。ライブの幕開けを飾った「Precious Time, Glory Days」から、「Blaze Out!」や「SWAT ON デカレンジャー」、「鼓動-get closer-」など新アルバムから披露された曲はすでにおなじみ。イントロから心たぎらせられる曲ばかりだ。さらに、ラストスパートの4曲には、サイラバのライブでは定番の「特捜戦隊デカレンジャー」「ALWAYS」「冒険者 ON THE ROAD」「JUMP!」をたたみかけ、観客をさらに盛り上げた。しかも、アンコールまで「侍戦隊シンケンジャー」を温存。スマッシュヒット曲をここに投入してきた点に、サイラバの実力の高さを感じ取れる。予定外の3度目のアンコールでは、この日2度目の「SWAT ON デカレンジャー」で乗り切った。ライブ終了後のファンたちは、体中の熱気を発散しきったことに満足した様子だった。

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