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阪神 アニキvs掛布 新井弟プロテクト漏れ意趣返し

 FAした糸井獲得の代償は『人的補償』で終わりではない。首脳陣の衝突、それも中核である金本知憲監督(48)と掛布雅之二軍監督(61)の信頼関係にも影響してきそうだ。
 「経営陣も糸井獲得の代償が小さくないことは覚悟していました。11月11日の初交渉とほぼ同時にプロテクト名簿の作成を始めています」(球界関係者)

 FAによる戦力補強には苦い思い出がある。2011年1月、千葉ロッテからFA宣言した小林宏(本名=宏之)を獲得した際には「人的補償は求めてこない」と読み間違え、有望株の高濱卓也を失った。新井貴浩を獲得した'07年も、俊足の赤松真人を奪われている。致命的な痛手にはならなかったものの、「相手球団の編成が阪神選手を物色した結果。その動揺は大きかった。特に'11年、高濱を失ったときはね」(同)と、精神面でのダメージは避けられなかった。

 今回もオリックス側から「リスト漏れすれば」と、鳥谷敬、福留孝介らのベテラン獲得宣言があり、阪神サイドは揺さぶられた。実際に一本釣りされたのは中継ぎ投手の金田和之。今季わずか6試合しか投げていないが、阪神サイドは28人のプロテクト名簿を何度か作り替えていたという。
 「通常、高額年俸のベテランは『手を出してこない』と読み、あえてリストから外すもの。オリックスのベテラン獲得の陽動作戦により、阪神は本来ならガードしたいはずの中堅、若手も外さざるを得ませんでした。もっとも、金本監督が就任するまでの阪神ドラフトは、他球団が下位での指名を考えていた選手を上位指名していたとされ、ベテラン優先の名簿となっても、『磨けば光る原石』といえる若手はいなかったとも聞いています」(ベテラン記者)

 しかし、中堅、若手を大量に外した今回の名簿に「待った」の声も出ていた。
 「秋季キャンプで、金本監督は野手のほとんどを自分で見たいとし、二軍の掛布監督のもとに預けられたのは西田直斗と新井良太の2人だけでした。でも、危機意識を持った新井は掛布二軍監督の指導で、打撃面での自信を深めました。掛布二軍監督は『新外国人はいらない。新井弟は絶対にイケる!』と報告していたんです」(前出・関係者)

 名簿は完全非公開となっているが、関係者の話を集めてみると、その新井良太(広島・新井貴浩の実弟)はプロテクト漏れしたようだ。若手優先のスローガンは分かっているが、掛布二軍監督は「何のために新井弟を再生させるんだ!?」との疑問も生じるだろう。
 「金田は今季4月の広島戦で3四球と大荒れし、金本監督に『どんな気持ちで投げているのか、まったく分からん!』と怒鳴られています。以後、信頼を取り戻せず、本人のためにも、今回の移籍はよかったのかもしれません」(同)

 一度ダメ出しした選手には見向きもしない…。金本監督のそんな一面も見えてきた。育成と再生を託された掛布二軍監督の不信感は、トラ崩壊の前兆と見えなくもない。

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