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麻生首相に日米首脳会談の呪い

 日本時間あす25日未明にバラク・オバマ米大統領(47)と日米首脳会談に臨む麻生太郎首相(68)が、見えざる呪(のろ)いに怯(おび)えている。オバマ大統領が就任後初めてホワイトハウスに招く外国首脳ということで、政権支持率上昇を期待してもいいところ。しかし、新たに選出された米大統領が就任後最初に会談した日本の首相は、なぜかどうしてか3代続けて政権の座からそのあとすぐ滑り落ちている。“日米首脳会談の呪い”は麻生首相にも降りかかるか。

 永田町関係者は「政界七不思議とまではいかないけれど、偶然では片付けられない。パパ・ブッシュ、クリントン、ブッシュの各大統領と就任後最初に会談した首相は、ほどなくしてその座を追われている。森喜朗元首相(71)もそう。今度のオバマ大統領の相手は支持率ひとけた台目前の麻生首相だから、やっぱり“呪い伝説”は続くんじゃないか、とウワサされている」と話す。
 なんと不吉な…。しかし調べてみると、確かに奇妙な事実があった。
 レーガン政権のあとを受けた米41代大統領のジョージ・H・W・ブッシュ氏(84=共和党)は1989年1月に就任。同年7月にパリで初会談した故宇野宗佑元首相は、そのあと1カ月も持たず辞任に追い込まれている。女性スキャンダルによって在任わずか69日という超短命政権で終わったのはご存じの通りだ。

 93年に第42代大統領に就任したビル・クリントン氏(62=民主党)はその年の4月、故宮澤喜一元首相とホワイトハウスで首脳会談に臨んだ。しかし宮澤氏はその約2カ月後に内閣不信任案を出され、同年8月初旬に辞任。自民党分裂による解散・総選挙の結果、野党連立政権が誕生し、自民党は下野した。

 43代大統領のジョージ・ブッシュ氏(62=共和党)の会談相手は森元首相だ。2001年1月に就任すると、3月には早々とワシントンに迎えたが、このとき森氏はすでに「日本側に政権担当能力なし」などと激しいバッシングのさなかにあった。森氏はブッシュ政権が推進していたミサイル防衛計画を支持するなど言いなりで、約1カ月後に辞任している。

 そして今度の第44代オバマ大統領の相手が麻生首相、というわけだ。
 全国紙政治部記者は「本来ならば麻生首相には支持率回復のチャンスとなるはずだった。しかし、中川“へべれけ”前財務相のせいですべてパー。就任後初の外国訪問先に日本を選んだヒラリー・クリントン米国務長官来日の話題もすべてかき消されたし、今回の首脳会談も、その任命権者がのこのこやってきた…という程度にしか映らないだろう。オバマ政権は対日重視の姿勢をみせてくれているのに、全く生かせない。あまりの“不遇”に麻生首相の不眠症に拍車がかかったとも聞いている」と話す。
 麻生首相は23日夜、羽田発の政府専用機で米ワシントンに出発。24日午前(日本時間25日未明)にホワイトハウスで行われる会談では、さらに強固な日米同盟を確認するとともに、世界的な経済危機や北朝鮮問題への取り組みなどで認識を一致させる狙いという。
 外務省幹部は「いち早く会うことに意義がある」と会談実現に胸を張るが、訪米の手土産にするはずだった2009年度予算案の衆院通過は先送りされ、余計な「財政出動」を約束してこないかだけが心配だ。
 複数大手紙の世論調査で支持率11%台と“シングルプレーヤー”目前。野党からは「解散しようにもできない」なんていわれている。人気のオバマ大統領と最初に会ったぐらいじゃどうにもならない気もするが、“呪い”の行方もまた気になるところではある。

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