search
とじる
トップ > レジャー > 夜を捨てたキャバ嬢〜実家に帰ることを選んだ麻紀〜

夜を捨てたキャバ嬢〜実家に帰ることを選んだ麻紀〜

 年末が近づくと東京からは実家帰省のため、多くの人が姿を消す。キャバ嬢もまた年末と正月は実家でゆっくり過ごしたいと願う者も珍しくないようだ。だが麻紀(仮名・29歳)の場合は一時的な帰省でなく、キャバクラという仕事を完全に辞め、実家に帰ることを決意したという。

 「夜の世界に入ったのは大学を卒業した22歳ぐらいの時。一人暮らしで就職も決まらず、生活費の問題も含めて焦っていたので、とりあえずキャバで働きはじめました」

 最初は数か月で辞めるつもりだった麻紀だが、人と話すことが得意で、酒も大好きだった彼女は、そのままキャバクラを続け、指名も順調に増やしていった。
 
 「それから、先の見えないままズルズルとキャバ嬢を続けてしまい、今に至ります。若いときはよかったんです。深夜に飲み続けても、そこまで疲れをそこまで引きずることも少なかったですし。でも気がつけば来年で30なんですよね」

 キャバ嬢を引退する者の中には、結婚であったり、貯金していたお金で店を開いたりする嬢もいる。だが麻紀は入った分はそのまま使っていたため貯金もなく、結婚を約束するような相手もいなかった。やがて麻紀は夜の世界で働くことに限界を感じ始める。

 「一時期より指名も随分と減って、このまま続けても未来はないのかなと感じてしまったんです。親にもこの仕事をしていることを黙っていたんですけど、東京を離れることを自分で決めた後、電話で打ち明けました」

 親に反発し、大学進学のために上京した麻紀。ほとんど実家に帰っていなかったというが、すべてを打ち明けたことで、親は暖かく麻紀を受け入れてくれたのだという。彼女はすでに先月末にキャバクラを辞め、今月中に引越しをする予定だ。そして来年からは実家のある山形で新たな人生をスタートさせるという。

(文・佐々木栄蔵)

関連記事


レジャー→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

レジャー→

もっと見る→

注目タグ