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地井武男さんの死で“代役”加山雄三にささやかれる不安

 29日に心不全のため70歳で亡くなった俳優の地井武男さんの葬儀・告別式が1日、都内で近親者ら約50人が参列し、しめやかに営まれた。死後、共演者らから続々と追悼のコメントが寄せられているだけに、四十九日ごろに開催予定のお別れ会は盛大なものとなりそうだが、体調が回復次第復帰予定だった人気紀行番組「ちい散歩」(テレビ朝日)への復帰はかなわなかった。

 「5月4日の放送が地井さんの最後の出演となってしまった。06年4月から放送がスタートし、放送回数は1525回、総歩行距離は2581.6キロ、訪問地は833カ所で、放送2000回を目指して制作サイドの士気が上がっていた」(テレビ朝日関係者)

 その「ちい散歩」で“代役”をつとめていたのが若大将こと加山雄三。5月7日から地井からバトンを受けた紀行番組「若大将のゆうゆう散歩」(同)がスタートしたが、いまだに違和感たっぷりだという。

 「自ら好んで名脇役の道を選んだ地井さんだけに、低姿勢でその街にすっかり溶け込み、気さくに街の人々とも交流し、心底番組を楽しんでいた。おまけに、スタッフへの心遣いも欠かさなかった。ところが、加山の場合、デビューからスター街道まっしぐらで、いまだにツアーをバンバンこなす大スター。日焼けした肌で街を練り歩く姿は『ゆうゆう』のイメージからほど遠い。散歩中にはファンの女性が黄色い声援をあげながら近づき、加山が入った店の店主は緊張気味。地井さんの路線を引き継ごうとしている時点で無理がある。これまで加山が訪問したのは浅草・秋葉原・吉祥寺・麻布十番など東京でもメジャーなスポットばかりだが、下町で地井さんと同じようにできるだろうか」(同)

 地井さんの死で“代役”ではなくなった加山だが、少々荷が重そうだ。

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