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大久保流管理野球に楽天ナイン困惑 救援投手陣は崩壊寸前

 東北楽天ゴールデンイーグルスの秋季キャンプは、某テレビ番組さながら“珍百景”のオンパレードだ。
 「8人対8人の試合をしたり、紅白戦では選手に監督をやらせていました。ポジションごとに選手のランク表も作ったりして…」(スポーツ紙記者)

 大久保博元新監督(47)によるチーム改革の一環だという。
 「いや、大久保監督は裏では勉強家なんです。個人的に大学教授のもとを訪ね、心理学、物理学、スポーツ科学、生理学などを学んでいます。現役時代の実績が誇れるものでないことを自覚しているので、知識やデータで選手を心服させるしかないと必死なんですよ」(球界関係者)
 その熱心さが、三木谷浩史オーナーの「大久保にやらせてみたい」の“鶴の一声”につながったようだ。

 8人制野球、選手の監督代行もゲーム展開を考えさせる手段だとすれば、合点がいく。しかし、秋季キャンプでは「やりすぎでは!?」といった光景も見られた。
 「休日、選手全員でゴミ拾いをやっていました」(前出記者)

 決して悪いことではない。楽天は球団創設時からファンサービスを重視しており、秋季キャンプ地の岡山県倉敷市の市民と触れ合う活動の一環だったのかもしれない。選手は真面目に町のクリーン活動に勤しんだが、「わざわざ休日に…」といったような、アピール目的の活動を煙たがる声は聞こえてきた。極めつけはその後に行われた監督の訓示である。
 「常勝軍団の足掛かりを作りたい」

 その意気込みはいいが、選手は大久保流のプランに戸惑いを感じている。その一つに、中継ぎ投手の定期的な入れ替え案がある。中継ぎ投手を2チームに分け、定期的に一軍と二軍を行き来させるというものだ。「登板過多の疲労を蓄積させないため」とのことだが、こんな意見も聞かれた。
 「中継ぎ投手は一軍登録の試合日数で年俸を査定させます。投手の年俸が上がらない」(前出関係者)

 楽天のブルペンはマーティ・ブラウン元監督が整備し、前任の星野監督時代もそれが踏襲されたという。監督が「行け!」と指示を出した投手以外はブルペンで投球練習をしない。登板が空き、調整で投げ込み練習がしたい者は担当コーチに申し出る。このメジャー式のブルペン管理で登板過多を防いで来た。
 この長年定着したやり方を変えるというのは、救援陣全体に影響が及ぶ。
 「大久保監督は『楽天流デーブ指導マニュアル』なるものを自ら作成し、これが後のチームのバイブルになるくらいの自信を持っています」(同)

 大学教授のもとで学び、今日に備えてきたのだろう。
 「『挨拶は帽子を取ってしろ』とか、『お辞儀は深くしろ』など、礼儀面も指導していました」(前出記者)

 社会人としてのマナーは必要だ。しかし、直近にそれで失敗した例がある。2014年の球宴前に退任した伊原春樹前西武監督だ。伊原前監督は服装や髪形を厳しく指導した。西武が低迷した原因は、その息苦しさにあったと言っても過言ではない。新任監督は現役時代にもっとも影響を受けた指揮官のやり方を踏襲するという。大久保も“管理野球”時代の西武で育てられたライオンズOBである。

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