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堀越日出夫の「私、テレビの味方です」 アイドルチョコCM ほろ苦い組み合わせ

 番組をオンタイムではなく録画して見ることが多くなった昨今。どうしてもCMを飛ばしてしまう視聴者も多くなってしまったはず。時代の流れで仕方がないことだが、それでもCM業界は手を抜かずに斬新なアイデアとフレッシュな人材を投入してほしいもの。

 そんな中、よーく考えると素晴らしいと思わざるを得ないCMがロッテのガーナだ。特に「No.1チョコレート編」を目にした読者よ、あのCMをもう一度思い返してほしい。長澤まさみ(22)と榮倉奈々(21)が同時に赤い服を着て登場しているアレだ。
 念のため説明しよう。
 長澤「ガーナは」榮倉「愛されて」2人「チョコレートNo.1!」長澤「しかも」2人「年間1億枚を突破しました!」長澤「このなめらかさ」榮倉「美味しいねえ」2人「キモチつながる、赤いチョコ」2人「♪チョコレート、ロッテ〜」
 というもの。思い出していただけただろうか。
 さて、このCM、ポイントは当代を代表するアイドルが共演しているところだ。事務所も違うアイドル女優同士。言ってみればライバル関係にある2人が共演している。あまり指摘されていないが、この発想自体が、最近ありそうでないのだ。

 まあ、ライバルとはいえ、この2人は酒を酌み交わす、良好な関係にあるわけだが、それを置いといても“夢の競演感”を引き出そうとしていることは伝わってくるだろう。
 夢の共演。古くはピンクレディーとキャンディーズが歌番組で共演し、同時に歌うなんていう離れ業があった。アイドル界を離れて考えると、小林繁(56)と江川卓(54)が「黄桜」のCM撮影現場で28年ぶりに再会。現実で起きたドラマをCMと見事にリンクさせるという“禁じ手”もインパクト大だった。
 それを考えると、2年前なら沢尻エリカ(23)と長澤まさみをCMで共演させれば、とんでもないファンタジーを生み出していたはず。正統派のアイドルCMも結構だが、たまにはCMでしか実現し得ない夢の共演も見てみたいではないか。
 ちなみに、ロッテCMのキャスティングの方向性は本当に素晴らしく、同社で使っているタレントは小倉優子(25)、小池里奈(16)、佐々木希(21)に堀北真希(20)とアイドルばかり! わかってらっしゃる! お菓子のCMはアイドルじゃなければダメなのだ。

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