search
とじる
トップ > スポーツ > 散々だった琴奨菊 強い日本人大関の誕生こそ相撲人気回復のカギ

散々だった琴奨菊 強い日本人大関の誕生こそ相撲人気回復のカギ

 大相撲初場所(1月8日〜22日=東京・両国国技館)は、エストニア出身の大関・把瑠都(27=尾上)が14勝1敗で初優勝を遂げた。モンゴル出身の横綱・白鵬(26=宮城野)は12勝3敗で、3場所連続22度目の優勝はならなかった。昨年11月の九州場所(福岡)に続き、2場所連続で13日目に幕内優勝が決まり、終盤の盛り上がりに欠ける場所となった。

 観客動員の低迷はなかなか改善されず、3日目(10日)には現国技館ではワーストとなる入場券売れ残り枚数(5793枚)を記録するほどだった。一昨年6月に起きた野球賭博問題に始まり、不祥事が相次いだ相撲界。その人気も八百長問題で地に堕ちた。落とした人気を取り戻すためには、やはり白鵬を脅かすライバル(新横綱)出現と、強い日本人大関、横綱の誕生しかないだろう。

 来場所(3月=大阪)、把瑠都が綱獲りに挑むが、5場所連続で2ケタ勝利を挙げている安定性に期待したいところ。昨年7月の名古屋場所で優勝し、翌9月の秋場所(両国国技館)で綱獲りを目指しながらも、8勝7敗と期待はずれに終わったモンゴル出身の日馬富士(27=伊勢ヶ浜)の二の舞は避けてほしいところだ。

 そして、ファンの注目度も高い2人の日本人大関陣。昨年11月の九州場所で新大関となった琴奨菊(27=佐渡ケ嶽)。先場所は11勝を挙げ、まずまずの健闘ぶりを見せたが、初場所では千秋楽でようやく8勝目を挙げて勝ち越すほどの惨状だった。先場所まで5場所連続2ケタ勝利の安定感を示していたが、周囲の期待を裏切る結果となってしまった。

 一方、大関昇進への直前3場所で基準といわれる33勝に足りないながらも、期待度と相撲内容を評価されて、初場所で新大関になった稀勢の里(25=鳴戸)は11勝4敗で合格点といえた。しかし、早々に優勝争いからは脱落し、その点ではファンを落胆させた。

 琴奨菊も稀勢の里も、来場所からが正念場。2ケタ挙げることで満足されては、場所が盛り上がることはない。少なくとも、この日本人大関が優勝争いに絡まなければ、相撲人気回復にはつながらない。2人には、その自覚をもって、精進してほしいものだ。
(落合一郎)

関連記事


スポーツ→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

スポーツ→

もっと見る→

注目タグ