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女子レスリング 戦極が浜口京子獲り?

 レスリング女子72?級の浜口京子(ジャパンビバレッジ)は17日、準決勝で優勝した王嬌(中国)にフォール負けを喫したものの、3位決定戦ではバーナード(米国)に快勝して2大会連続となる銅メダルを獲得した。「レスリングが好きなので、今は続けたい」と現役続行を示唆したが、現在30歳という年齢から引退もささやかれる。今後の去就に注目が集まる中、格闘技界から熱烈ラブコールが届けられた。

 「アテネよりうれしい。一生の宝です」と胸を張った。4年前のアテネ五輪では銅メダルに涙したが、同じ結果でも北京では笑顔をはじけさせた。
 準決勝では20歳の王嬌のパワーに圧倒されてフォールを奪われ「(相手が)強かった」という完敗の内容だった。しかし、バーナードとの3位決定戦では積極的な攻めで、終始相手を圧倒してみせた。
 勝利を決めると観客席に駆け上がり、最前列の母初枝さん(67)と抱き合った。「母には恩返ししたいと思った」と笑顔を見せた。お馴染みの「気合だぁ!」の掛け声で応援した父アニマル浜口さん(60)とは喜びを分かち合いながら「メダルは父の首に掛けてあげたい」と、晴れやかな表情を浮かべた。
 今後については「レスリングが好きなんです。やりたいし、やらせてください」と現役続行を表明。観客席からは「ロンドンが待ってるぞ」との声が飛んだ。父も4年後の五輪開催地名を何度も連呼していた。
 しかし、現在30歳、4年後には34歳を迎えるとあって年齢的な衰えは否めないのも事実だ。実際、この日の準決勝は、20歳の新鋭にパワーで圧倒されての敗戦。日本女子レスリング界をけん引してきた浜口も、2003年世界選手権で5度目の優勝を飾ったのを最後に世界一の座からは遠ざかっている。不可解な判定があったとはいえ、今回の北京も今年5月のアジア選手権でようやく切符を手に入れた。体力は確実に落ち世代交代の波には逆らえなくなってきている。
 本人の意思とは裏腹に、レスリングの第一線から退く時は、刻一刻と近づいているといわざるを得ない。仮に引退ならば、の後の去就に注目が集まるのは必至。
 そんな浜口に格闘技界から熱烈なラブコールが届けられた。吉田秀彦や五味隆典らが活躍する総合格闘技の「戦極」だ。
 戦極ではかねてより女子部門の設立がウワサされており、その目玉に浜口を据えようというプランが浮上している。
 戦極の広報で、吉田らをマネージメントするJ-ROCK代表でもある國保尊仁氏は「現時点で何も決まっていないし、煮詰まった話はない」と前置きしながらも「興味のある選手」と語った。
 同氏が「やってほしいというニーズがある」と言うように、女子部門の計画が持ち上がっているのは確かだ。「(戦極と)同じ舞台というのではなく、全く別のものとしてやっていければ面白いかな、とは思う」とし、「柔道も盛んだし、ボクシングも女子が設立された。女子は格闘技が盛り上がっていると思う」と捕らえている。「具体的にいつ、どうとかいうのはまだ」というが、「早い段階でやれれば。年内か年明けにでも」と、早期の実現を目指している。
 戦極といえば、総合格闘技界で日本初となるコミッション制度を敷くイベントで、日本総合格闘技協会がバックアップしている。この協会の会長には北京五輪選手団長で日本レスリング協会会長でもある福田富昭氏が就任しており、戦極とレスリング界は非常に密な間柄。北京五輪に先立って、男子レスリンググレコローマン60?級日本代表の笹本睦らと、戦極ファイターの吉田、五味、川村亮、北岡悟らが合同練習を行うなど、交流も持たれており、親密な関係が築かれている。
 浜口はもとより、電撃的に引退を表明した48?級銀メダリストの伊調千春(26)、63?級を制して2連覇を達成した馨(24)の伊調姉妹も福田会長との“ホットライン”によって、戦極参戦の可能性は十分にある。将来的には55?級で2連覇を成し遂げた“女王”吉田沙保里(25=いずれも総合警備保障)の登場もあり得なくはない。
 「北京五輪では完全燃焼できた」という浜口。父親のキャラクターという大きな武器もあるだけに、総合格闘技の舞台なら“金メダル”獲得は間違いなし。果たして現役続行か、はたまた第二の人生を歩むのか、そして、その他の選手たちの去就にも大注目だ。

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