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エイベックスが創業以来の最高益を達成 改めて注目される危険分散型経営方針

 CD不況の中、エイベックスグループホールディングス(AGHD)が創業以来の最高益を計上、そのビジネスモデルが改めて注目されている。

 '13年3月期連結決算は、売り上げ1387億6400万円(前期比14.7%増)、経常利益131億1100万円(同24.5%増)、当期純利益73億2200万円(同48.4%増)となった。
 「前期比177億円と増収幅が大きいのが功を奏した。まず、dビデオ・BeeTVなどの映像配信サービスやアニメ等の映像パッケージ販売中心の映像事業が順調に推移した。さらに、コンサートや関連グッズ等のマネジメント・ライヴ事業がともに大幅に増加。これまで全体の半分を占めた音楽事業は低減したが、その減少分を補い過去最高業績にこぎつけたのです」(レコード業界紙記者)

 AGHDは中期経営計画『Next Era2014』を掲げ、進めてきた。
 具体的には'14年3月期の目標として、売り上げ1400億円、営業利益140億円を提示していたが、それを1年早く達成したことになる。
 可能にしたのは先に触れた「映像事業」と「マネジメント・ライヴ事業」の強化だった。

 「映像事業」が好調に展開したのは、動画配信サービスの会員数が大幅に増加。売り上げが326億7400万円(同73.9%増)、営業利益で63億2200万円(同153.2%増)を達成したためだ。
 「首脳陣が10年前、コピーの氾濫でCDは売れなくなると判断。携帯電話周辺の映像ビジネスに移行しようと、会員数を540万人まで増やした。エイベックス得意の開拓根性が結実した結果といえます」(CD業界事情通)

 「マネジメント・ライヴ事業」も、大型会場での公演の増加に伴うライヴ動員数の増加、顧客単価の上昇、グッズ販売等のビジネスが好調に推移したことにより、売り上げで423億3300万円(同21.6%増)、営業利益も25億1600万円(同70.5%増)を計上。これに、ダンス関連のビジネスも好調に推移した。

 AGHDは創業以来、事業部門を細かく分け、危険分散させて、どの分野でも利益を上げていくという基本スタンスでビジネスに取り組んできた。そのシステムが効力を発揮したといえよう。
 なにかときな臭い噂も多かったAGHDだが、最高益という結果を出したことで、周囲の見る目も大きく変わった。

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