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【桜:外濠】聖イグナチオ教会脇、真田濠、清水谷

 桜の満開が6日、都心で観測された。迎えた9日土曜日、桜の名所として知られるJR四ツ谷駅周辺(千代田区)では、訪れた見物者たちが桜に見入っていた。

 千代田区では春に3000本以上の桜が咲く。千鳥ヶ淵、靖国神社、北の丸公園等、例年100万人以上が訪れる。四ツ谷駅からはじまる聖イグナチオ教会脇の通り、真田濠(現・上智大学グラウンド)、清水谷と呼ばれる紀尾井町通り周辺でも約200本が咲きほこる。四ツ谷駅周辺は、外濠の土手や迎賓館を望む眺めと、見附と呼ばれた江戸城外郭門跡や、紀伊蕃徳川家、尾張藩徳川家、彦根藩井伊家の屋敷跡が残る風情が、毎年春に開催される「千代田のさくら祭り」で人気を呼んでいた。今年は、震災発生後の3月14日、千代田区観光協会から、さくら祭りの中止が発表されている。

 9日、四ツ谷駅周辺では曇り空が続き、午前から正午頃にかけては雨がぱらついた。午後、時折日が差し、シートを広げての花見や散策など、人々が桜を楽しんだ。

 真田濠は真田家によって築かれた。真田濠と弁慶濠の間に、外郭門「喰違(くいちがい)見附」の跡がある。「喰違見附」は、慶長17年(1612)にはすでに縄張りがされていたという。江戸城の城門には「枡形(ますがた)」という形式が多いが、「喰違見附」では、土塁を前後に延ばし直進を阻止する戦国時代の「虎口(こぐち)」構造が採用されている。「喰違見附」は江戸城外濠の中で最も高い地形に造られており、江戸城の大改装と本格的な城下町構築に先立ち、軍事目的で造られたと考えられている。

 弁慶濠にあるもう一つの外郭門「赤坂見附」では、二つの門を直角に配置する「枡形」の形式をとっていた。赤坂門とも呼ばれた「赤坂見附」は、文明開化の浸透とともに撤去された。現在、「赤坂見附」跡地に石垣の一部が残っている。また、「枡形」の形式は、現在も皇居に残っている田安門、清水門、桜田門に見ることができる。(竹内みちまろ)

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