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前代未聞 内外死から生へ

 内外タイムスは、きょう1日、前代未聞の『死からの復活』をかけた特別イベントを都内・ディファ有明で開催する。猪木への買収要請に端を発した“内外ドラマ”は戦々恐々の末、遂に最終章を迎えた。当日は猪木、田代まさし、藤原喜明、藤川京子、赤井沙希らの特別ゲストに加え、一般読者もフリー参加してもらい、自決(新聞葬)から蘇生への新ドラマを生むことになった。

 内外タイムスは創刊60周年を迎えた。産声を上げたのは昭和24年6月1日。東京・銀座3丁目、現「プランタン銀座」の真向かいにあった碌々(ろくろく)会館だった。
 第2次大戦後まだ4年とあって社員構成は旧報知新聞の政治・社会部記者を中心に読売新聞からの応援部隊と東京民報出身者で固め、さらに満州時報や京城日報からの海外引き揚げ特派記者らの寄り合い所帯。社長は中国系台湾人の蔡長庚氏。読売出身で剣術・空手・合気道・柔道併せて三十段のつわもの。米軍の占領下で新聞用紙も統制下にあり、本紙の創刊は用紙配分などで読売にメリットがあったようだ。
 内外タイムスの題号は旧中華日報を引き継いだもので、体裁は現在と同じブランケット版、ペラ1枚の2ページ建て1版制の夕刊紙。題字の書体は現在も使用しており、読売、報知、埼玉と同じ書家の手によるものである。
 編集局は銀座、旧読売新聞本社の向かいのビルの一室。午前中は内外タイムス社、午後からは報知新聞社が使用するという2部制の共同生活。世相は闇市時代とあって女体と酒、活字文化に飢えており夕刊紙全盛時代。主都東京では東京新聞、東京日日新聞、新夕刊、サン写真新聞、毎夕新聞、日本観光新聞などが競っていた。その中で本紙は独走態勢。事件報道・マネー・芸能・スポーツ・連載小説・リレー対談など満載の「日本一の娯楽夕刊紙」だった。
 人気の読み物は徳川夢声氏やサトウハチロー氏ら当時の文化人が競って参加した「粋人酔筆」。速報にも力を注ぎ、現在の競馬ブームの原点でもある前夜版の「確定競馬」は本紙が先駆けだ。
 その後、「球界の黒い霧」「金大中拉致事件」などスクープを重ね、建てページや発行部数の増刷などから、編集局と印刷所は港区芝田村町、金杉川口町、台東区池之端、中央区銀座、江東区塩浜、有明と60年間に7回も移転している。

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