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イチロー、ツイッター報道に激怒事件の黒幕

 「あるマリナーズ関係者によると、イチローが彼のお気に入りのボビー・バレンタイン監督を次期監督にするようオーナーに話しているという」。大リーグの殿堂入りしている有名コラムニストのこんなツイッター報道に対し、イチローが激怒した事件は大騒動になっている。

 「山内さん(マリナーズに影響力のある任天堂グループの相談役)や僕に対する侮辱でもあると思う。彼の思惑が何かわかりませんが、悪意が満ちていると感じる」「僕でも顔と名前を知っているような人が、こういった小さなツールから煙を立たせるのはいかがなものか。情報に自信があるならば、テレビで働いている人はテレビで伝えるべき」。
 怒り心頭に発したイチローがこう言い切ったものだから、波紋がさらに広がったのだ。イチローと相思相愛の日系のワカマツ監督がシーズン途中に解任されたことで、イチローが憮然としていたのは事実だけに、このつぶやきの信憑性が高まり、大きな反響を呼んだ。しかも、イチローには監督解任劇の仕掛け人扱いされた前例があるという。07年の再契約直前にハーグローブ監督が突然解任され、イチロー黒幕説が流されたのだ。

 日本球界を騒然とさせた昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表監督人事に関しては、ウワサだけでなく、実際に仕掛け人になっている。惨敗した北京五輪日本代表・星野仙一監督の続投が内定していたのに、こう爆弾発言して既定路線を吹き飛ばしている。
 「WBCは北京五輪のリベンジの場ではない」「ベストな体制を作るというのならば、日本代表監督の候補から現役監督を外すのはいかがなものか」というイチローの主張は、核心を突いた正論だっただけに、誰も反論できず、結局、巨人・原辰徳監督が日本代表監督に就任して一件落着している。

 イチローにそういった前歴があり、しかも、殿堂入りしている名物コラムニストのつぶやきだけに、誰もが根も葉もない話とは思わないのは、むしろ自然の流れだろう。が、今になって米メディアでは黒幕の存在がささやかれているという。バレンタイン氏の自作自演説だ。
 昨シーズン限りでロッテ監督を解任された、口八丁手八丁のバレンタイン氏だが、その後、今回のマリナーズ監督の話以前にメジャー数球団の監督情報が飛び交っていた。その際にも「バレンタインの得意技。親しいマスコミ関係者に書かせて、様子を見るバレンタイン一流の手だよ」と眉につばする日米球界関係者も多かった。

 今回つぶやいた有名コラムニストも、実は、バレンタイン氏と親交があるいう。それを知っている米メディアからバレンタイン氏の黒幕情報が流れ出しているのだ。マスコミに書かせて、既成事実作りをしようとするバレンタイン流は、日本の球界関係者でも良く知っている。しかも、「イチローがお気に入りのボビー・バレンタインを」のくだりを見ると、バレンタイン氏の自己PRのニオイがプンプンとしてくる。イチローは「彼の思惑が何かわかりませんが」と言っているが、本当に黒幕がバレンタイン氏なら、イチローも納得するだろう。

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