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気ままに西湘を歩く1〜根府川の旅

 不況だし、余暇も近場で過ごしたい人も多いだろう。 

 おススメは、西湘エリアである。新宿から、小田急ロマンスカーで小田原駅へ。JRに乗り換えても熱海駅まで行かず、あいだの早川、根府川、真鶴、湯河原それぞれの駅周辺の散策をするのも一興だ。かつてこのエリアは、豆相人車鉄道や熱海軽便、という原始的な電車が走っていたエリアでもあり、地味ながらも往時をしのばせるなんともよい雰囲気がある。
 早川駅で下車すると小田原さかなセンター内で、あこがれのまご茶漬け、を680円で食すことが出来る。そそくさと駅に戻って、次の根府川駅は、関東の駅百選にも選ばれている、海の景色が雄大な無人駅。狭くて学校の渡り廊下のようなホームへの連絡通路から覗き見る相模湾のまた違ったひなびた風情には、海のそばの駅、に来たなあ、というリゾート感を呼び覚まされるかもしれない。

 徒歩5分ほどの釈迦堂は、鉄ちゃん御用達の赤い巨大な撮影ポイント・根府川鉄橋のほぼ真下だ。釈迦如来さまが、地震と津波の悲しい歴史を持つこの土地の人々の安寧への願いを見守ってきた。ここの白糸川のせせらぎは涼味満点、海の方角を見ながらしばしたたずんでしまう。さらに、また5分ほど山側へ歩を進めると自然とみかん園の路地に入っていく。店頭にあるのと違う、あまりに理想的な季節のみかんやレモンの匂いに包まれ、高台から大海原と先ほどの大鉄橋を見下ろす位置まで来ると、その景色にいやなことも吹っ飛ぶだろう。  
 来た道を戻って旧道を10分ほど歩くと、マス釣りセンター。はっきり言って、馬鹿でも釣れるのでちょっと引くぐらいだが、釣れたマスは、素敵なおかみさんが焼いてバターとしょうゆで味付けして食べさせてくれた。思わずビールも注文。マスの味は通常だったが、バーベキュー的な雰囲気は最高だ。丁度小林よしのり氏の漫画で、テンションが上がるとわはははは! と悪魔のような顔になるが、あんな感じのいい気分である。
 バブリーな時代の雰囲気とはまた一味違った地味な観光の喜びに、西湘散歩はうってつけである。ご家族連れやお忍び気分で楽しむのはいかが。(続く)

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