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DeNA・ラミレス監督が試される、“5人目の外国人選手”の扱い方

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 選手の起用法を誤れば、チームが崩壊するだけだ。

 横浜DeNAベイスターズが新左腕投手、サミー・ソリス(30)の獲得を発表したのは、5月31日だった。メジャー経験も持つ左投手の補強は大きなプラスとなりそうだが、いくつか問題がある。外国人選手の試合出場枠をどう使い分けていくのだろうか。

 「投手ではエスコバー、パットン、野手ではロペスとソト。DeNAはリリーフの三上を故障で欠いたので、ソリスをシーズン途中で獲得したのはその穴を埋める目的もあったと思います。とはいえ、外国人選手は4人までしか出場させられないので、フル回転でソリスを使うことはできないでしょう」(ベテラン記者)

 ロペス、ソトの野手2人は主軸バッターなので、絶対に外せない。
 大方の予想では、左腕リリーバーのエスコバーを先発に回し、その翌日に登録を抹消して、ソリスを昇格させると見られている。エスコバーを抹消すれば、10日間は再登録できない。その間、パットン、ソリスをフル回転させ、どちらかを落とし、再びエスコバーを登録するのだろう。

 いずれにせよ、外国人選手の起用は窮屈なものとなる。しかし、窮屈な思いをしているのは、彼らだけではないようだ。

 「ベイスターズの正捕手は伊藤光(30)ということで、いいんですかね?」

 そんな声もネット裏の取材陣の間で囁かれるようになった。

 確かに、開幕戦でスタメン・マスクを被ったのは、伊藤光だ。しかし、翌日の第2戦以降は4年目の戸柱恭孝(29)が起用され、しばらくは伊藤光と戸柱がレギュラーを争っていると、ファンは認識していた。途中、戸柱は二軍調整もしていたが、「ある日」を境に状況が一変してしまった。
「5月12日の広島戦でした。ラミレス監督は試合序盤、2回途中でスタメン出場した戸柱を交代させたんです。普通、失点したら、交代させるのは投手の方なんですが」(スポーツ紙記者)

 戸柱のスタメンは開幕2戦目以来、久々の登場で張り切っていたと思うが、2回一死三塁という場面で、なんと、広島先発・アドゥワのバットから、タイムリーヒットが生まれた。広島打線は初回に3点を取っていた。DeNAは0点。こういう時、勝っている側のピッチャーが打席に立つと、「次イニイグの投球に専念させるため、打たなくてもいい」という空気になり、実際にそうなることの方が多い。その後、広島は2アウトながら、一、三塁とチャンスを広げると、ラミレス監督がベンチから立ち上がり、交代を告げたのだ。ピッチャーの京山ではなく、捕手・戸柱の交代を…。伊藤光が慌ててグラウンドに出て行く。スタンドはこの交代にざわついていた。試合後、ラミレス監督は、やはり、アドゥワにヒットを許した場面に触れ、
「2ストライクまで追い込んでおきながら、次はストレートが高めに行って打たれた。(試合の流れを)止めるために」と各メディアに説明していたが、チームには結びつかなかった。この頃、DeNAは負けがちであった。

 「なぜ、この日、戸柱をスタメンで使ったかというと、マツダスタジアムでの打率成績が良かったからなんです。負けが込んでいたのでチームの雰囲気を変える意味もあって、伊藤光ではなく、戸柱を使ったんですが」(前出・同)

 その後のDeNAベンチだが、決して雰囲気が良いとはいえない。戸柱も元気がない。ソリスのチーム合流はまもなくだという。外国人選手のプライドを傷つけるようなことになれば、DeNAは本当に中盤戦以降も苦しい戦況が続くだろう。(スポーツライター・飯山満)

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