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桜塚やっくんの高速道路上での死亡事故。轢いてしまった運転者の過失ってあるの?

 身近な世相から事件、芸能、スポーツ、格闘技にいたるできごとで「これって法律的に大丈夫なの?」「こんなトラブルどうにかなんないの!」という疑問ってありますよね。それを支店数日本最多の弁護士事務所「弁護士法人アディーレ法律事務所」の敏腕弁護士たちに質問してみる企画。今回は、あの痛ましい桜塚やっくんの高速道路上での死亡事故をクローズアップ。

【Q】高速道路上での桜塚やっくんの死亡事故って、轢いてしまった運転者は責められるの? 過失があるとされると賠償額はどのくらい?

 亡くなった桜塚やっくんの事故は痛ましい限りですが、高速道路で人がはねられるというのはまれなケースですよね? 運転者もまさか高速道路に人が立っているとは思わないだろうし…。過失があるのかを、交通法規に詳しいアディーレ法律事務所の篠田恵里香弁護士に聞いてみた。

【A】高速道路において、駐停車車両の近傍の歩行者をはねた場合、基本的な過失割合は、自動車:歩行者=60:40となります。夜間・降雨等で視界不良の場合はマイナス10%、歩行者の著しい過失があればさらにマイナス10%の修正が入ります。その他事情にもよりますが、今回のようなケースでは運転者側の過失割合は50%程度になると考えられるでしょう。

◆運転者の過失割合は50%程度。

 では、慰謝料はどのくらいもらえるのでしょうか。芸能人の収入は変動が大きいため、逸失利益(本来得られるべきであるにもかかわらず、不法行為などで得られなかった利益)は厚労省の賃金センサスを基準とするのが相当でしょう。4000〜5000万円程度が逸失利益、慰謝料は2000〜2500万円程度となるので、その他もろもろ加え計算し、上記過失割合を前提とすると、相手側保険会社から支払われる額は3000万円〜4000万円程度と考えられます。(「平成23年平均賃金センサス男性学歴計」より算出)

◆芸能人は計算がややこしい。相手側保険会社から支払われる額は3000〜4000万円。

 会社員の方などは、前年度の収入(例えば300万円)を基礎として将来の逸失利益を計算しますが、芸能人の場合、5年前は何千万円でも前年度は200万円という可能性もあるので、収入が不安定ということで「およそ平均的な賃金金額」を基礎として計算する可能性が高いということになります。

 高速道路上の歩行者であっても事故は事故、過失割合は厳然として適用されるんですね。

【弁護士プロフィール】
篠田恵里香(しのだ・えりか)弁護士
学習院大学法科大学院卒業。司法修習第61期。東京弁護士会所属。東京を拠点に活動。男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。また、離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。文化放送「ロンドンブーツ1号2号田村淳のNewsCLUB」ほか、多数のメディア番組に出演中。
所属事務所:弁護士法人アディーレ法律事務所 http://www.ko2jiko.com/

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