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ブランドアクセサリーのプレゼントをめぐる男女間論争?その複雑な女性心理とは

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 30代の一般人女性が22日、知人男性からもらったブランドアクセサリーが入ったプレゼントボックスの画像を、SNSに投稿した。投稿文の言葉は全体的に濁されているものの、うれしくなさそうな様子が分かる。女性が素直に喜べない原因は、そのアクセサリーブランドにあった。中心価格帯が1万円から4万円程度の、主に10代から20代の女性に人気の高いアクセサリーブランドのものだったからだ。納得できないプレゼントに対しての不満が伝わってくるこの投稿には、男女双方から様々な意見が飛び交っている。

 実はクリスマスの時期になると、毎年のように同様のケースが見られるという。本来なら男性に知られることのない女子会トークの内容だが、SNSにアップされると男性の目に留まり、一定数の反感を買う。「せっかくプレゼントしたのに」と、自分のことのようにショックや怒りをあらわにする男性もいれば、「確かに、自分も好みじゃないものをプレゼントされても困るかも」と理解を示す人もいる。同世代のアラサー・アラフォー女性はというと、「気持ちが分かる」と共感する人もいれば、「自分ならうれしい」という人もいて、こちらも賛否両論だ。

 若年層に人気の高いブランドアクセサリーのプレゼントをもらうことに複雑な感情を抱いてしまうアラサー・アラフォー女性はどんな心理状態にあるのだろうか。

 そもそも、この現象の背景には、ブランドの価格帯や品質、デザインの傾向などの情報を基に女性たちの間で独自に形成された、アクセサリーブランドに対するイメージや価値観がある。彼女らが「もらってもうれしくない」と感じる原因は、多くの女性の間で共有されている年齢層別のファッションの文化的価値観にあり、そこには暗黙の世間体も存在する。もしも同じ価値観を持つ女性らの中で、年齢に合わないというレッテルが貼られているブランドのアクセサリーを身に着けていると、世間体が悪い。同年代には「ファッションの常識を知らない」つまり「ダサい」という印象を与えてしまうし、若年層から「若ぶっててイタイおばさん」などと嘲笑される恐れもある。

 また、人は加齢や経験と共に、収入が増えたり品質を見定めたりする能力が高くなるものだが、アクセサリーにしても、自分の年齢に見合った高い価値のあるものを身に着けたいと思う女性は少なくない。特に、プレゼントの価値はすなわち女性としての価値を表すものと考えている女性の場合、予想よりも安価なものだと、女性として低く評価されたと感じてショックを受けてしまう場合もある。
 加えて、有名でお手頃という特徴を持つブランドからのチョイスは、プレゼント選びにおいて「無難さが優先された」と感じる原因にもなる。自分のために時間をかけて選び抜かれたという特別感を得られないことを残念に思うようだ。

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 もちろん、こうした価値観や考え方は全ての女性にあるわけではなく、中には「プレゼントをもらうだけでうれしい」と心から喜ぶ女性もいる。

 ネットでの議論の流れを見ると、「相手の方が詳しいジャンルのものはプレゼントしない方がいい」あるいは「一緒に選びに行くべき」という結論に落ち着いている。また、男女ともに多く見られた意見は、「もらったプレゼントをSNSにさらしてバカにするのは違う」というものだった。

 プレゼントの内容や相手との関係性がどうであれ、自分のために贈られたものをネガティブメッセージとしてSNSに載せれば荒れてしまう。

 プレゼントはありがたく頂くにとどめておくのが賢明のようだ。

文:心理カウンセラー  吉田明日香

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