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剛腕・小沢一郎「枝野内閣樹立」へ壊し屋集大成

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提供:週刊実話

 安倍首相が辞任の意向を示したことで、自民党は次期総理となる総裁選に突入した。情勢は主要派閥を抑えた菅義偉官房長官が総理総裁の座をほぼ手中に収めた。派閥政治の総裁選を見据えた剛腕・小沢一郎氏は「菅政権の短命」を見通し、不気味な動きを見せている。小沢氏の「野党政権樹立への秘策」を探った。

 まずは野党合流の一連の流れを政治部記者が解説する。

「かねてから小沢氏は『野党が小異を捨て団結すれば、自民に必ず勝てる』が持論だった。その『一丁目一番地』が野党第1党の立憲民主党と第2党の国民民主党に分かれた旧民主党勢力が再び結集すること。これまで両党は話し合いはするものの、小異を捨てきれず合流できないままでいた。このままでは次の総選挙も自民党にボロ負けし、両党の存続さえ危うくなっている。そのため今回の合流話に急遽、間に入り剛腕ぶりを発揮、9月15日に発足する『枝野新党』をまとめ上げたのが小沢氏です」

 合流新党結成が決まった後の8月25日、立憲民主党の枝野幸男代表は衆院議員会館内で小沢氏を訪ね「100点ではないかもしれませんが、先生にはご尽力いただいて…」と深々と頭を下げた。これに対し小沢氏は「あと1年で枝野内閣。政権構想を練って下さい」と満面の笑みを浮かべた。

 合流新党誕生後、小沢氏は政権奪取にどう動くのか。

「実は、小沢氏は合流話前からシンクタンクなどに依頼し、総選挙に向けた最新選挙区情勢を調査、分析していた。結果、立民と国民が合流し、そこに一部共産党や社民党と協力できれば、100%政権奪取は可能という確信を得た。そこで政権奪取に自信を深め、それが“枝野内閣発言”につながったのです」(小沢氏側近)

 小沢氏の政権奪取シミュレーションについて、同側近が続ける。

「衆院の過半数は233議席。自民党は前回2017年の選挙で284議席、公明党は29議席を獲得した。しかし、国民と立民が合流すれば、前回のように野党分裂選挙はなくなり共倒れがなくなる。つまり、来る次の選挙では前回の105議席(立民と希望の党=国民の前身=合わせた選挙直後の議席)から70〜80議席増加し、180議席前後になると読んでいます。自民党はコロナ対策でアベノマスク、GoToキャンペーン、電通を巻き込んだ持続化給付金などゴタゴタ続き…。有権者は安倍政権に不信感を抱えている。加えて、かねてからの森友学園、加計学園疑惑など積もり積もった庶民の不満が自民へ向けられるでしょう。自民党は過半数割れに追い込まれるばかりか、190議席前後に激減と、小沢氏は予測している」

 確かに、自民党候補が逆転されそうな選挙区は全国で至る所にある。

★菅首相の任務は疑惑隠ぺい

 例えば、激戦区の東京8区。ここは石原伸晃元幹事長の牙城だ。2017年の総選挙では石原氏が9万9863票を獲得し、次点の立憲民主党候補の7万6283票に大差をつけている。ところが、3位は国民民主党の前身、希望の党の候補者で4万1175票だった。

「単純ではないにしても、立民と国民が合流した統一候補なら、立民と当時の希望の党を合わせた票数は11万7000票で、石原氏の得票を大きく上回っている」(政治評論家)

 同様に、2017年総選挙結果の東京だけを見ても、自民は2区、5区、10区に加え、自民党選対委員長を務める下村博文氏の11区でさえ安泰ではないという結果が出るのだ。

 保守王国、茨城県でも当選14回の中村喜四郎元建設相が、枝野新党に加わるのも心強い。

「1994年のゼネコン汚職で逮捕後、自民党を離党しながら無所属で勝ち続けてきた中村氏は小沢氏同様、日本一選挙に強い“選挙の神様”として有名だ。2人がタッグを組み、合流パワーに加え、選挙の手練手管を伝授したら野党の勢いはさらに増し、野党政権奪取も自ずと見えてくる」(同)

 確かに、選挙だけを見れば、立民と国民の合流はプラスに働く。

「かつての民主党政権はありとあらゆる改革を口にしたが、株価は8000円から1万円と大不況で滅茶苦茶だった。さらに、中国とも尖閣諸島の扱いで戦後最悪にまでなった。一般庶民はそれを忘れていない」

 と語るのは自民党関係者。

「共同通信が安倍辞任表明直後の8月末に実施した緊急世論調査では、次期衆院選比例代表の投票先で自民が48%と急伸し、立民(11・6%)に大差をつけた。この勢いで8年ぶりの新内閣発足で即、早期解散を打ったら小沢や中村がいくら吠えても、合流新党は勝てっこないよ」(同)

 それを意識してか永田町では、まことしやかに解散総選挙の日程まで駆け巡っている。10月13日公示、10月25日投開票説だ。

「このスケジュールには、5つの理由がある」(自民党消息筋)

 まず、5つの理由の大前提として現在の衆院議員の任期満了が来年10月であることを押さえておく必要がある。それまでには、必ず選挙の洗礼を受けなくてはならないからだ。それを踏まえての5つの根拠だ。

(1)枝野新党の候補者調整が終わらない内に解散

(2)米大統領選(11月)で親安倍政権のトランプ大統領が負ければ、自民党は大ダメージ。それ以前の解散で批判回避

(3)コロナで東京五輪中止か否かの結論が11月に出る。開催中止となった場合の悪影響を避ける

(4)新政権へのご祝儀相場中の解散

(5)公明党にとって最重要選挙に位置づけられる東京都議会選挙は来年6月。総選挙とのダブル選挙回避

 もちろん、小沢氏も自民党の戦術は織り込み済み。その上で「枝野新党は菅政権に勝てる」(小沢氏周辺関係者)と言い切るのだ。

「検察に逮捕された広島の河井克行前法相と妻の案里参院議員の選挙疑惑への裁判はこれからが本番だ。自民党から河井陣営に選挙資金として提供された1億5000万円は誰の指示か。河井前法相は菅氏の第一の子分だった。また、安倍マターの森友、加計学園や桜を見る会疑惑に菅氏は関与していなかったのか。菅氏の関与が明らかになれば、政局に発展する。同時進行で菅氏の暗部の洗い出しも始めています」(同)

 例えば数年前、太陽光発電がらみで200億円を集めたとされるG社の資金の流れに疑惑があるとして東京地検特捜部が内偵を進めた。その関連でG社のコンサルタント会社T社周辺にも特捜の捜査が及んだという。菅氏は、T社のトップYの結婚式の主賓に招待されるほど関係が深い。

 小沢氏はツイッターで菅氏の名指しを避けながらも、痛烈にこう批判した。

『森友も加計も桜も、いわばこの人物が隠蔽や改ざんの実務的な指揮をとった。次の内閣の最大のミッションは、全てを闇に葬り去ることだろう』

 さらに、小沢氏は菅氏が選挙ベタなことを指摘する。

「2008年の麻生政権発足時、麻生氏は衆院を即解散するはずだった。当時はリーマン・ショック最中。解散先送りを最も強く主張したのが、党の選挙担当者の菅氏だった。その後、麻生内閣は解散のタイミングを失い1年後、民主党に政権を奪われた。その菅氏が首相なら大歓迎だと小沢氏は笑っている」(同)

 また、小沢氏は周辺にこんな話もしているという。

「石破氏も今回で自民党密室政治に嫌気がさしただろう。『彼と会うタイミングか』とも呟いていた」(同)

 野党政権樹立に向け、壊し屋の本領発揮だ。

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