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庶民の味方「サンマ」と「イカ」が地球温暖化で歴史的大不漁!

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提供:週刊実話

 昨年から北太平洋公海で本格的に始まった初夏のサンマ漁。5〜7月の操業は終了したが、日本のサンマ漁船は日露交渉の決裂で出船しなかった。

「昨年は公海サンマをロシアに洋上販売したのですが、赤字になるので値上げを要求したところ、折り合いがつかず断念しました。しかし、操業した外国船によると、漁獲はほとんどゼロに近かったそうです」(漁業情報センター関係者)

 一方、7月15日に初水揚げされた北海道釧路市のサンマ漁でも、わずか197匹しか獲れず、生サンマの競りは1キロ4万円を超える過去最高値を記録した。

「地球温暖化が進み、昨年のサンマ漁は半世紀ぶりに最低を更新しました。ところが、今年は昨年の半分以下です」(水産庁関係者)

 サンマ漁より約1カ月早く、全国各地で始まっている夏のイカ漁も、昨年に続き不漁が予想されている。

「イカの不漁については、中国船や北朝鮮船の違法操業による乱獲も指摘されています。しかし、こちらもサンマ漁と同じで、地球温暖化の影響が大きい。すでに夏のスルメイカ漁が始まっていますが、石川県が大漁だというのに北海道の函館や東北の水揚げは、昨年同様に不漁です。生き造りで有名な佐賀県のケンサキイカも、ここ数年は不漁。しかし、宮城県では大漁という異常現象が起こっています」(東北のイカ漁従事者)

 ケンサキイカは東シナ海でふ化し、暖流に乗って日本に接近。九州南部の沖合で対馬海流に乗り、玄界灘方面に流れていた。ところが、近年は日本海西部の海水温が上昇して、対馬海流の勢いが弱まり、ケンサキイカが黒潮に乗って宮城県沖などに流れているとみられる。

「宮城県の2019年の漁獲漁は約185トンで、16年の約10倍に増えている。そうは言ってもイカは全国的に不漁続きで、これから秋にかけて盛漁期を迎えますが、市場関係者は悲観的です」(東京・豊洲市場水産仲卸業者)

 庶民の味方だったサンマやイカの歴史的な不漁。コロナ対策同様に、一刻も早い政府の地球温暖化対策が急務だ。

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