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名医・博士の健康術 ★今週のテーマ ミカン酢

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提供:週刊実話

 糖尿病・便秘に特効、骨を強くし骨粗しょう症も予防!相乗効果で薬効5倍の「ミカン酢」はスーパー健康ドリンクだ!!

 お酢に様々な健康効果があることはよく知られているが、ミカンにお酢を入れて「ミカン酢」にすれば、ミカンの薬効も同時に摂ることができる。お酢を研究して40年、「お酢博士」としてテレビや雑誌、ラジオなどで活躍する東京農業大学名誉教授の小泉幸道先生も、ミカン酢の薬効に太鼓判を押す。

「ミカン酢ならお酢とミカンの薬効がどちらも一度に摂れるうえ、一緒に摂ることで相乗効果が2倍どころか、5倍になって現れます。中にはお酢独特の酸味やニオイが苦手という方もいるかと思いますが、ミカン酢にすることでまろやかになります」

 お酢にはカルシウムの吸収率アップ、疲労回復、老化の原因になる活性酸素の抑制など、様々な健康効果があることが明らかになっているが、特に注目したいのが、血圧の上昇抑制作用だ。

「お酢の主成分である酢酸には、血圧を上昇させるホルモン調節機構『レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系』を穏やかにする働きがあります。高血圧の方を対象にした実験でも、毎日大さじ1杯(15ml)のお酢を摂り続けたところ、8週間で最高血圧が平均15㎜Hg程度、最低血圧が平均6㎜Hg程度下がることが明らかになっています」(小泉先生)

 高血圧が続くと血管と心臓に無理が生じるので、お酢は健康維持のマストアイテムなのだ。

 ちなみに、お酢には米酢や黒酢、リンゴ酢など様々な種類があるが、酢酸の量はどれも同じである。ただし、黒酢にはアミノ酸が多く含まれているので、代謝アップなどの効果もプラスアルファで見込める。

★ミカンの皮も栄養豊富

 しかし、お酢の血圧を下げる効果は、飲み続けないと得られない。摂取をやめた後に血圧が上昇したという結果もある。そのため、毎日の料理にお酢を少量加えて摂取するとよいのだが、それが難しい人にお勧めなのが、一度作れば飲むだけと手軽なミカン酢なのだ。

「ミカン酢には、骨粗しょう症や糖尿病を防ぐ他、便秘の改善、ダイエット効果などが期待できます。ただし、ミカンは熱によって損なわれる有効成分もあるので、ミカンの健康効果を余すことなく得たい場合は、作ったミカン酢を5日間ほど常温で置いてから飲み始めるとよいのです」(小泉先生)

 ミカンは実もさることながら、外皮にも優れた健康効果がある。例えば、外皮の色素成分である「β‒クリプトキサンチン」には、骨の形成を促進し、骨の破壊を抑制する作用がある。一方で、お酢にもカルシウムの吸収率を高める働きがあるので、骨粗しょう症の予防につながるのだ。

 中には、ワックスや農薬が気になって外皮を敬遠する人もいるが、基本的に皮を含めて安全が担保されている。そのため、特に問題はないのだが、心配な場合は流水やタワシを使ってやさしく洗うとよい。

★糖尿病のリスクも低下

 ミカンの外皮に多く含まれる色素成分のβ‒クリプトキサンチンには、糖尿病の発症リスクを下げる効果もある。10年に及ぶ追跡調査によって、β‒クリプトキサンチンの血中濃度が高いほど、糖尿病の発症率が低くなることが確認されている。お酢にも血糖値の上昇を抑える作用があるので、ミカンとお酢を一緒に摂ることで、糖尿病の予防効果はさらに高まるのだ。

 そして、ミカンの実の薄皮に含まれるペクチンは水溶性食物繊維の一種で、腸内環境を整えて善玉菌を増やしたり、コレステロールの吸収を抑制したりする作用がある。一方で、お酢を摂ると胃や腸が刺激され、ぜん動運動が活発になる。この2つの効果が重なることで便通がよくなり、便秘の解消につながる。

 さらに、ミカンの外皮に含まれる酸味成分のシネフリンは、脂肪の分解を促進させる消化酵素・リパーゼの働きを活性化させる。他にも、体脂肪の蓄積を防いで代謝を高める作用がある。そのため、ミカン酢にはダイエット効果も期待できるのだ。

 ただし、シネフリンに限っていえば、ミカン酢よりも焼きミカンにして食べるのもよい。ミカンをトースターやコンロで外皮が黒くなるまで焼くと、外皮の成分が実に浸透して、ミカンの実だけ食べてもシネフリンの成分が摂取できる。

★ミカン酢は簡単に作れる

 ミカン酢の作り方は実に簡単で、幅1㎝ほどの輪切りにしたミカンをはちみつ(氷砂糖でも可)と一緒に密閉容器へ入れ、400ml程度のお酢を注げば完成となる。

「漬けたミカンにもお酢の有効成分が入っています。普通のミカンよりもはるかに優れた健康効果があるので、ぜひ外皮ごと食べてください。そのまま食べてもよいですし、サラダやヨーグルトと一緒に摂るのもお勧めです。水やお湯で3〜5倍に希釈すると、飲みやすくなります」(小泉先生)

 無糖の炭酸水や紅茶、牛乳、豆乳などで割って飲むと味がバラエティー豊かになり、飽きずに済む。ミカン酢は一度にたくさん飲むよりも、毎日適量を飲み続けることが大事なので、1日に大さじ1〜3杯(15〜45ml)を目安に摂取しよう。

 ちなみに、ミカン酢は常温で1年間保存できるが、漬けたミカンが空気に触れた状態が続くとミカンが劣化し、カビが生える場合がある。そのため、液体が減ってきたら、漬けたミカンは引き上げてしまおう。

◉ミカン酢の薬効
効果:骨粗しょう症の予防、糖尿病の改善、高血圧の改善、便秘の改善、ダイエット
含有する有効成分:β-クリプトキサンチン、β-クリプトキサンチン、酢酸、ペクチン、シネフリン、ペクチン

これなら飲み続けられる!ミカン酢のイイところ
*1日大さじ1〜3杯(15〜45ml)程度の摂取でOK
*無糖の炭酸水や紅茶、牛乳、豆乳などで割って飲んでもおいしい
*漬けたミカンを取り除けば、常温で1年間保存可能

◉ミカン酢の作り方
材 料
*酢(米酢、玄米酢、黒酢といった穀物酢かリンゴ酢などの果実酢):400ml
*ミカン:2〜3個 *はちみつ:大さじ1(15ml)
※保存容器の大きさに合わせて増減可能。酸っぱいと感じる時は、はちみつの量を少し増やしましょう。

作り方
1:ミカンのヘタを取り除いてからしっかり洗い、ペーパータオルで水分を拭きとる。
2:ミカンを皮ごと、幅1㎝ほどの輪切りにする。
3:密閉容器に切ったミカンを入れ、酢とはちみつをよく混ぜてから注ぐ。
4:直射日光を避け、冷暗所で常温のまま、ひと晩おいたらでき上がり(5日間くらいおいたほうが、健康効果が高まります)。

「ミカン酢の保存」の注意点
*保存容器は、“必ず密閉できるもの”を使う。
*直射日光を避け、冷暗所に保存する(常温で1年間保存可能)。
*漬けたミカンは空気に触れない状態を保つ(ミカンが空気に触れる状態が続くと、ミカンが劣化しカビが生えることがあるため)。液体が減ったら、漬けたミカンを取り除くのが得策。

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監修/小泉幸道先生
東京農業大学名誉教授。専門は発酵食品学。発酵食品の科学的な成分変化と機能性に関する研究を行ってきた。監修書に『やせる・若返る・病気が消える! お酢レシピ 完全版』(笠倉出版社)などがあり、「お酢博士」としてテレビ等で活躍中。

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