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過去の企画はいずれも失敗…プロ野球、“鳴り物応援禁止”に不安の声 6500人以上動員が減少した球団も

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 グラウンドでプレーするプロ野球選手を、応援歌やトランペット、太鼓などを用いて応援するいわゆる“鳴り物応援”。プロ野球の世界では一般的なこの応援スタイルを、具体的な期間は不明ながら一軍、二軍の公式戦で禁止する案が浮上したと複数メディアが伝えている。

 報道によると、今回の一件は3日にNPBとサッカー・Jリーグが合同で実施した、「新型コロナウイルス対策連絡会議」の中で浮上したもの。NPB側は会議に同席した感染症の専門家チームから、鳴り物応援に潜む感染リスクとして「2メートル以内の濃厚接触」、「観客が向き合って大声を出す」といった事柄を指摘されたという。

 これを受けたNPB側では、公式戦での鳴り物応援の禁止する案が浮上。ただ、今回の会議では結論は出ず、9日に予定される第2回会議でも引き続き検討が行われると伝えられている。

 今回の一件を受け、ネット上のプロ野球ファンからは「それで予定通り開幕できるなら賛成」、「今の状況を考えると、球場に行って生で試合が観れるだけでもありがたいな」、「黙ってジッと試合観るなんてつまらない、これなら延期にしてくれた方がマシ」、「禁止するくらいなら無観客のままで全然いい、どうせ勝手に歌い出したりする人はいるだろうし」、「そもそもどうやって禁止するんだよ、太鼓やラッパは入口で弾けるけど大声を取り締まるのは不可能だろ」と賛否の声が挙がっている。

 一方、「過去の鳴り物禁止企画は不評だった気がするが大丈夫なのか?」、「鳴り物禁止って昔どっかの球団がやって失敗してなかった?」、「過去は失敗ばかりなのになぜこの期に及んで鳴り物禁止案が浮上するんだろうか」といった指摘も複数見受けられた。

 「鳴り物応援の全面禁止は過去に複数球団が公式戦で単発企画として実施していますが、どの球団でもその後のルール化には至っていません。また、2011年6月30日に『Sound of Ball Game』と題し鳴り物応援禁止試合を実施した楽天は、当該試合の観客動員数が9649人と同年シーズン平均の1万6225人より6500人以上も減少。集客面に大きな影響が出たことから、翌年以降は実施されず1度の試みで終わっています。プロ野球の鳴り物応援は、1978年ごろに広島ファンが始めたことから本格的に定着したとされています。そこから約40年の間に『球場での応援=鳴り物応援』という図式が形成され、それが動員に響くレベルでファンの間に根付いていることが、鳴り物応援禁止がルール化できない最大の理由なのではないでしょうか」(野球ライター)

 今後も継続するかは不明だが、サッカー界ではJ1・神戸が既に先月23日のJ1開幕節で実施している鳴り物応援の禁止。同戦では会場内で特に混乱は起きず、観客動員数も開幕節全体で2位となる2万5059人を記録したということだが、果たして球界の対応はどうなるのだろうか。

文 / 柴田雅人

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