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六代目山口組、稲川会、松葉会 三社会“極秘発言”入手

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提供:週刊実話

 山口組分裂抗争の最中に六代目山口組(司忍組長)と親戚団体との間でトラブルが起き、一時は緊迫した雰囲気に包まれた。しかし、2月18日、髙山清司若頭の出所後では初めてとなる六代目山口組、稲川会(内堀和也会長=東京)、松葉会(伊藤芳将会長=同)の三社親睦会が開かれ、最高幹部が集結したのだ。

「六代目山口組の都内にある直系組織本部に、松葉会系組員によるダンプ特攻が起き、約1週間後には松葉会本部に火炎瓶が投げ付けられた。その間には、群馬県で三代目弘道会(竹内照明会長=愛知)傘下の組員が何者かに射殺される事件も発生した。だから、定期的に開かれてきたとはいえ、今回の『三社会』は別の意味で注目されていたんだ」(関東の組織関係者)

 開催場所となった神奈川県横浜市内にある稲川会館には、地元の神奈川県警をはじめ警視庁、兵庫県警の捜査員が姿を見せた。会館の玄関前で、出席者である貞方留義理事長(三代目埋地一家総長)、池田龍治総本部本部長(十二代目小金井一家総長)、鈴木政行運営委員長(二代目杉浦一家総長)、熊谷正敏統括委員長(十一代目碑文谷一家総長)が出迎える中、まず六代目山口組一行が到着。

 森尾卯太男本部長(大同会会長=鳥取)、藤井英治若頭補佐(五代目國粹会会長=東京)、高木康男若頭補佐(六代目清水一家総長=静岡)、薄葉政嘉若頭補佐(十一代目平井一家総裁=愛知)が車両から降り立った。

 続けて松葉会の関孝司理事長(助川一家七代目総長)、河基真治総務委員長(上萬一家九代目総長)、小林富佐男渉外委員長(岡一家八代目総長)、佐竹常機総本部局長(佐竹一家初代総長)が到着し、建物内で出席者全員が顔を合わせたのである。

 会合は30分ほどで終了し、決して長くはなかった。しかし、六代目山口組、松葉会を見送ったホスト役の貞方理事長ら最高幹部は肩を叩き合い、しばらくその場で談笑していた。その穏やかな様子からは、充実した会合だったことがうかがえたのである。

 今回の親睦会では、稲川会の熊谷統括委員長が代表挨拶を行い、「我々三社会、親戚といたしまして、心を一つに揺るぎない固い絆と信頼を築き上げ、今後とも友好と親睦の程、よろしくお願い申し上げます」との内容を述べたという。

「発言の背景には、関東で事件が相次いだというのがあるのではないか。形式的な挨拶ではなく、三社の友好関係の強化が、いかに重要なものであるかを投げ掛けている。松葉会との揉め事でも、六代目山口組との間で迅速な解決が図られたのは、親密な付き合いを続けていたからだろう。

 関東では複数の組織がひしめき合っているため、傘下組員同士でのトラブルをゼロにするのは難しい。しかし、『固い絆』を今一度確認し、そうした揉め事にも即対処して、事の拡大を防ぐことはできるはずだ」(業界ジャーナリスト)

 それを後押しするかのように、同日には弘道会内で揉め事への予防線ともいえる通達が出された。

「山口組以外で兄弟や舎弟の関係にあって、親しく付き合っている人物がいる場合は、所属先などを明らかにするように、との通達だったと聞く。他組織との“相関図”を把握し、トラブルが起きた際、その繋がりを活用すれば解決もスムーズにできる、という考えからのようだ」(地元関係者)

 六代目山口組が抱えている本題は分裂問題の終結であり、親戚団体との衝突によって“タイムロス”を生じさせるわけにはいかない。この通達は予防線であると同時に、分裂終結に対する意気込みも感じさせたのだ。

 2月18日には、愛知県警によって恐喝未遂容疑で逮捕された北島虎・二代目杉組組長(愛知)が、不起訴処分で釈放。現場に戻り、士気が上がっているという。

 また、三社会に続いて、翌19日にも六代目山口組は“外交”を行っていた。髙山若頭が後見する親戚団体である七代目合田一家(山口下関)・末広誠総長の誕生祝いのため、最高幹部らが駆け付けたのである。

「末広総長の誕生日は2月20日なんやが、今年も前倒しでの訪問やった。加藤徹次幹部(六代目豪友会会長=高知)、慶弔委員の野元信孝・三代目岸本組組長(兵庫神戸)、山田一・三代目杉本組組長(岡山)が姿を見せとったで」(ベテラン記者)

 そんな祝い事の一方で、北の大地・北海道では警察当局との間で激しい衝突が起きていた。フィリピンに拠点を置く特殊詐欺グループの事件に関連して、組員が組織犯罪処罰法違反の疑いで逮捕されており、19日、弘道会傘下福島連合本部への家宅捜索が行われたのだ。

 北海道警の捜査員約40人が詰め掛け、「早く出ろ、オラー!」と玄関扉を蹴り付けて威嚇。組員と怒鳴り合いに発展し、一斉に中へ雪崩れ込んだ。電動カッターを持った捜査員の姿も見られ、道警が喧嘩腰で捜索に臨んだことがうかがえた。

「東京五輪では、北海道もマラソンの開催地になるため、当局は取り締まりの強化をアピールする必要があったのではないでしょうか。全国規模で、こうした事例は増えていくと思われます」(全国紙社会部記者)

 一方、六代目山口組と火花を散らす神戸山口組(井上邦雄組長)は、秘密裏に各所で会合を実施。2月17日には寺岡修若頭(俠友会会長=兵庫淡路)が上京し、暴力行為法違反の罪に問われて勾留中の藤田恭道若頭補佐(二代目英組組長=大阪西淀川)と東京拘置所で面会したという。それと同時に関東勢が集結し、会合も行われたようだ。

 さらに、2日後の19日には、神戸山口組の関西勢が特定抗争指定の警戒区域外で集まり、さらなる結束強化が図られたという。

「特定抗争指定の効力が発生して以降、表面上は両山口組とも沈黙を続けとる。けど、2月2日には山口組系元組員が髙山若頭邸に銃弾を撃ち込む事件が起き、警察は報復を危惧しとる。分裂終結を急ぐ六代目山口組は、必ず何らかのアクションを起こすはずや。神戸側にしてみても、それを分かっとるんやから、守りを固めるだけではないと思うで」(関西の組織関係者)

 両山口組の間で小競り合いが続く九州の“危険地帯”では、再びキナ臭さが漂っており、分裂抗争が継続中であることを感じさせた。

「全国各地に、対立の火種が潜んどるのが現状や。今後は特定抗争指定の区域外で、大きな衝突が起きるかもしれん」(同)

 春の訪れとは裏腹に、両山口組の間ではさらに緊張が高まっている。

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