大阪ミナミ、宗右衛門町界隈の外国人風俗といえば、これまでは中国系が一大勢力を誇っていた。大阪市は条例で違法な客引きを禁止しているが、夜になれば道行く酔客を誘う中国人女性の姿が後を絶たないほどだ。
「あいつらは交番の周りでも堂々と商売しとる。しかも何か言うたら、広東語でまくし立てよんのやから始末におえん。半グレでも手ぇ焼いとるわ」(飲食店主)
だが、こんな無法状態もウイルス騒動とは無縁ではなかった。濃厚接触による肺炎感染を恐れてか、中国系風俗では客足が遠のいている。中国系と並んで幅を利かしていたのは韓国系だが、こちらも最近の反韓傾向が響いてか景気が悪い。
そんな客離れが激しい中国、韓国系に代わって勢力を伸ばしているのが、これまではマイナーだったタイ、フィリピン、ミャンマーといった“東南アジア系”だ。
「ミナミで東南アジア系の店といえば、せいぜいフィリピン・クラブやタイ式マッサージぐらいでしたが、中国系が苦戦しているのに乗じて、スナックや地下風俗にも進出しています。動きが目立つのはベトナム系。アオザイ(ベトナムの民族衣装)クラブなんて今までにはなかったですから」(風俗ライター)
東南アジア系は、平均年齢が若いのと、丁寧なサービスが人気のようだ。
「中国人は観光ビザを悪用して入ってきたプロまがいの女が多い。韓国の女は、正直、日本人と代わらんでしょ。それに比べて東南アジアの女性は、留学生なんかのアルバイトが多いからスレてないしエキゾチック。そこが人気の秘密かも」(道頓堀の案内所員)
東南アジア系には、言葉の問題もあってか、今のところ露骨な客引きなどの動きは少ないが、地元の警察は「ウイルス騒動が終息し、中国系が戻ったら、新興勢力との間で縄張り争いが起きるかもしれない」と警戒している。
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