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『竹鶴』『白州』『響』…国産ウイスキー“販売終了&休止”の切実理由

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提供:週刊実話

 アサヒグループホールディングス傘下のニッカウヰスキーは、今年3月末をもって国産ウイスキー『竹鶴』の年代物「17年」「21年」「25年」の販売を終了する。

 2018年には、サントリーホールディングスの『白州12年』や『響17年』が販売休止。いずれも原因は“原酒不足”だというが、なぜ、原酒が不足しているのか。

 そもそも、ウイスキーは1960年代から70年代にかけて世界中で大ブーム。ウイスキーを造れば造るだけ売れる時代が続く。しかし、73年のオイルショックを機に、世界中の酒造メーカーが大量の在庫を抱えることになった。

「日本ではチューハイやワインブームに押されて、83年をピークにウイスキー消費が低迷。全くウイスキーが売れなくなり、大量在庫を抱えることになりました。そして、各メーカーは原酒造りを抑えるようになったのです」(国内酒造メーカー関係者)

 しかし、01年に英国の専門誌『ウイスキーマガジン』のコンテストで世界のウイスキーの中から1位に『シングルカスク余市10年』、2位に『響21年』が選ばれ、世界から“ジャパニーズウイスキー”が注目される。

「さらに今まで中高年が飲むお酒だったウイスキーを、サントリーが若い人向けにハイボールとして訴求すると大ヒット。09年ごろから日本でハイボールブームが到来して、ウイスキー需要が急増したのです」(同・関係者)

 今回、終売&休売になっているウイスキーは、大麦麦芽のみを原料とするモルトウイスキーだ。

「モルトウイスキーの原酒造りは、手間が掛かるため大量生産には不向き。だから急に需要が増えても、すぐに対応ができないのです。しかも、過去のブーム後に大量の在庫を抱えたため、需要が増加しても生産量を増やさず、しばらく様子見をしていて、フル生産に入ったのが10年代の半ば。今の需要に追いつくには、まだ時間がかかります」(同)

 今後もウイスキーの終売&休売が続きそうだ。

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