テスト運行は御堂筋線で行われ、上りの『なかもず』駅発を1時47分、下りの『新大阪』駅発は2時01分に繰り下げた。
大阪の国際化が進む中、欧米のように真夜中も地下鉄を走らせることができるのか、その可能性を探るのがテスト運行の目的だ。
「民営化されたことで新たな方向性を打ち出したい大阪メトロと、24時間観光都市を目指そうという大阪市の狙いが一致した結果と言えますね」(市政記者)
大阪メトロの発表によると、テスト運行が実施された時間帯の利用者は、サラリーマンや若者を中心に約4000人。心配されたガラガラ運転ではなかったものの、予想された外国人観光客の利用はいまひとつだったという。
大阪メトロ関係者によると、この結果は「告知が十分ではなかったこと、駅から地上への出口が制限されたことを考えれば、ほぼ予想通り」とのことだが、利用者からは賛否両論の意見が飛び交っている。
吹田市のサラリーマンは「もし終電が延長されれば安心して午前様をキメられますが、終電が遅いより、始発を早くしてくれた方がうれしいですね」と語る。
大阪市の会社経営者は「これで新幹線の終電到着が遅れても大丈夫。しかし、延長は1時間でいいのでは。2時間だと採算がとれないだろうし、乗務員も大変ですよ」と危惧する。
冷静な見方が多い一方で、なんば、梅田、新大阪周辺の繁華街の関係者は歓迎ムードだ。
「終電を理由に早めに帰るお客さんが多いですからね。終電が延びたら遅くまで遊ぶ人が増えるやろから、ぼくらは大歓迎。正式に決まったらこっちも営業時間を変更せんと」(風俗店関係者)
眠らない街・大阪は実現するのか?