「ホワイト国は、安全保障の観点から対米投資を規制される対米外国投資委員会(CFIUS)への届け出を免除されます。ホワイト国に選ばれたのは、オーストラリア、カナダ、英国の3カ国で、これらは米国のコアな軍事同盟国です。日本はこのリストから除外、つまりホワイト国から除外されたわけです。他に除外されたのは韓国・ドイツ・フランス・イタリアなど米軍が駐留している国で、今回、あからさまに対等でない同盟国を追認したのです」(国際ジャーナリスト)
日本は昨秋、改正外為法を成立させ、米国と歩調を合わせてきたが選ばれなかった。当面、米国の重要技術に投資する企業の審査は慎重に対応されることになる。
今回ホワイト国に選ばれなかった顔ぶれを見ると、恐ろしいことが分かる。
「米国は独・仏・伊が加盟するNATOや日米安保条約、米韓同盟は、条約上の同盟国にすぎないと見ていることがこれでハッキリしました。日本からすれば基地用地を提供し、他国よりも多い莫大な駐留費用を分担している。にもかかわらず、米国は常に『フリーライドだよ、無料で守ってあげているんだよ』とうそぶいているのです。しかし現実には、独・伊の米軍基地や日韓の駐留米軍基地がなくなれば、米国の世界戦略は崩壊します。これらの基地は、ロシアや中国、北朝鮮に対峙する米軍陣営だからです。裏を返せば、仲間だと信じていない国を本気で守る気はないということです」(同・ジャーナリスト)
そもそも海外最大の米軍派遣先は、日・独・韓・伊の順だ。すべて第2次大戦時の敵国「枢軸国」だ。韓国は違うという向きもあろうが、米国は戦後に韓国から連合国側とさせてくれという要請を「あんたは日本軍として米軍と戦闘したでしょ」と蹴っている。
米国は、いまだに枢軸国を許していないということだ。