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釣れた魚と旨い酒!日本全国釣り行脚 静岡県東伊豆・河津産ゴマサバ

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提供:週刊実話

 釣り師たるもの、あらかじめ狙いを定めた本命魚を真摯に追いかけるべし。それ以外の“外道”に浮気するような邪な姿勢は禁物!

 江戸時代には武士の嗜みとしても広まった「釣り」。今でも、こういったマジメな考えを守る愛好家は少なくありません。

 しかしながらワタクシは、そんなできた人間ではありませんから、どんな魚でもハリに掛かってくれればうれしいワケでして…。

 今回もそんなお話でございます。まぁ〜毎回のことなので、今さらマジメさなど求められてはいないでしょうが…。

 さて、今回は「磯釣り」なぞをして参りました。場所は静岡県・伊豆半島の東岸に位置する河津地区。磯釣り好きの仲間に誘われて、国道直下に広がる磯場へと足を踏み入れました。

 仲間の狙いは、冬場に好期を迎えるメジナ。エサを撒き、それに浮き上がってきた魚をウキ釣りで狙う全国的に人気の釣りです。

 ただワタクシ、この釣りが大の苦手なんですよねぇ…。詳しい説明は割愛しますが、諸々においてテクニックが求められる釣りなのです。

 長らくご愛読の皆様は御存知でしょうが、当方、釣りの技術にはまったく自信がございません。とりあえず仲間に教わりながら始めてみますが、しばらく打ち返してみたところで、いっこうに釣れる気がしない…。

★仲間の疑似餌に丸々とした鯖!

 しばらく仕掛けを打ち返してみましたが、たまにエサが取られるだけで何も掛かりません。仲間も状況は同じようです。

「これじゃあ、オレに釣れるわけないでしょ〜よ。飯でも食って状況が好転するのを待つとしますかね」

 釣れない時ほどメリハリが大事。腹が減っては戦はできませんから、早めの昼食と決め込みます。

 本日のメニューは、伊豆の地元スーパー『フードストアあおき』のカツ丼と焼きそば。ここのお弁当はどれも美味で、地元民はもちろん釣り人にもファンが多いんです。今回は時間に融通のきく地磯釣行ですから、入釣前に立ち寄っていたのです。

 ご当地限定の『静岡麦酒』とともに、あっという間に完食です。この日は麗らかな冬晴れに恵まれたこともあり、いつの間にかzzz…。目を覚ました頃には、すっかり日が傾いていましたが、状況は相変わらずとのこと。こうなると日没前のゴールデンタイムに期待するしかありませんな。

 しかしながら、こんな日は最後まで思い通りにいかぬもので、結局、ロクな釣果を得られぬままエサ切れ…。

「ココまで来て手ぶらじゃ帰れないよ。ルアーでもう少し遊んでいい?」

 日没までのわずかな時間を利用して、釣友はルアー釣りをするとのこと。ちょうど潮が満ちて磯周りには白波が発生していたこともあり、こういった状況を好むヒラスズキを狙うようです。

「何か食った〜♪」

 ルアーを投げ始めてわずか5分、仲間から歓声が上がりました。玉網を持って駆け寄ると、鋭い引きで竿が大きく曲がっております。ただ、激しく左右に横走りするあたり、ヒラスズキではなさそうです。やがて磯際に背中に独特の模様を持つ魚が浮かび上がりました。

 玉網に納まったのは、40センチほどの丸々と太ったサバでした。

 釣った本人はガッカリしているようでしたが、ワタクシにとっては願ってもない最高のお土産。海に返そうとする仲間から奪い取るようにして確保し、首を折って血を抜いてから氷で保冷して持ち帰ります。

 いやぁ〜、はるばる伊豆まで来た甲斐がありましたなぁ。まぁ、ワタクシは何も釣っていませんが…。

★味染みた干物で白飯が進む

 一般的に流通しているサバには、マサバとゴマサバがありまして、どちらも日本近海でよく獲れる種であります。
 今回確保したのは「ゴマサバ」で、冬に脂が乗るマサバとは反対に夏が旬。にもかかわらず今回のゴマサバはよく肥えており、見るからに旨そう。食べる前から期待が高まります。

 お馴染みの魚だけに調理法は塩焼き、味噌煮、〆サバなど多彩にあるなかから、今回は乾燥した冬場の気候を利用して「みりん干し」にしてみました。醤油とみりん、日本酒で作ったタレに一晩漬け込み、それを丸1日陰干しするだけで自家製みりん干しの完成です。

 香ばしく焼き上がった身を炊きたてのご飯と一緒に頬張りますが、「日本人でヨカッタ!」と声を上げてしまうほどのウマさ。しっとりした身に染みた甘辛な味は、米にも酒にも相性抜群です。いや〜タマラン

 タナボタで手に入れた魚で、こんな激ウマな夕食が堪能できるんですから、釣りはやめられませんなぁ。まぁ、ワタクシは何も釣っていませんけどね。

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三橋雅彦(みつはしまさひこ)子供の頃から釣り好きで“釣り一筋”の青春時代をすごす。当然の如く魚関係の仕事に就き、海釣り専門誌の常連筆者も務めたほどの釣りisマイライフな人。好色。

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