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「伊達直人現象」は単なる流行で終わるのか

 全国に広がる「伊達直人現象」は、昨年12月25日に群馬県前橋市の児童養護施設に、伊達直人を名乗る人物からランドセル10個(金額30万円相当)が贈られた行為が、その始まりでした。その行為を皮切りとして、一時は毎日のように日本国中の児童養護施設続に、伊達直人を名乗る人物からランドセルや文具、さらには米などの食料も贈られました。

 皆さんがまず疑問に思う「伊達直人」という名前ですが、彼は漫画『タイガーマスク』の主人公の名前でした。彼自身が児童養護施設で成長し、漫画の中では自分が育った児童養護施設に対して、さまざまな寄付をしていた姿がありました。

 特にアニメ『タイガーマスク』のエンティングでの自分の半生を振り返るシーンは、見ている者に主人公の苦労が伝わるような内容でした。

 児童養護施設については、筆者が以前書いた記事の内容を読んでいただければおわかりいただけると思いますが、施設の子どもたちの多くは、幼い頃から苦労をしてきています。

 全国の伊達直人からの贈り物の中に、ある贈り主が同封した手紙の内容の一節には「強く生きてください」という言葉が添えてありました。まさにこの言葉の重みが、強く我々に突き刺さる内容でした。

 児童養護施設の子どもたちに、社会の冷たい風に負けないで頑張って生きてほしいと願うのは、筆者ばかりではないと思います。この底なし不況の現状で、このような現象が広まることは、それこそ日本もまだ捨てたものではないと、我々に思わせるに充分な内容でした。

 さらには『タイガーマスク』の原作漫画本が1万部以上の売れ行きを示し、思わぬタイガーマスク効果となりました。

 この全国規模で登場した、伊達直人の一連の寄付運動が、今後も継続してくれることを筆者は強く望んでいます。

児童養護施設の子どもたち−−苦労しすぎた子どもの心は壊れます
http://npn.co.jp/article/detail/66664679/

(白井正雪)

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