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専門家警告 富士山爆発5秒前 東京横断活断層が引き起こすM8大地震で首都沈没(1)

 昨年の3・11東日本大震災から4日後に起きた、静岡県東部を震源とするM6.4の地震によって、富士山のマグマだまりに噴火を誘引しかねない大きな圧力がかかっていたことが防災科学技術研究所などの調査によって明らかになった。つまり“富士山の噴火近し”を予感させるが、これが“首都壊滅”への引き金となるのではないか、とも危惧されているのだ。

 研究チームは、昨年3月の2つの地震で生じた地殻変動をもとに、富士山直下でマグマが滞留しているマグマだまりにかかった力を推定した。
 「解析の結果、マグマだまりの中心が地下約15キロだと仮定した場合、2回の地震によって上下に押し潰す力と東西に引っ張る方向で最大約15.8気圧の力がかかったことが判明したのです。加えて、マグマだまりからの距離の近さから、3・11より静岡県東部の地震のほうが影響を与えたことも予測されている。これが噴火に結びつき、さらには首都直下の地震に結びつくのではないかと警鐘を鳴らす専門家もいるのです」(サイエンス誌記者)

 現在のところ、富士山は火山性微動などの噴火の兆候は観測されていないという。しかし江戸時代中期、1707年の『宝永大噴火』の49日前に起きた宝永地震の際に富士山に加わった力より今回の圧力は強いため、研究チームは「地震から数年たってから噴火する可能性もあり警戒が必要」とコメントしている。

 噴火の予兆なのか、最近の富士山周辺では奇妙な現象が見られたという。
 「昨年の夏の終わりごろから、床下から噴出する涌き水に悩まされ続けました。これが、ポンプで排水しなければ追いつかないほどの水量なんです」
 とは、地元紙記者。
 涌き水被害が出始めたのは昨年9月初旬。井戸から水が噴き出すなどの現象が、富士宮市では99カ所で確認されたという。

 さらに、富士五湖を抱える富士河口湖町では「幻の湖」が出現した。
 「地元では『赤池』と呼ばれています。普段は枯渇しているのですが、精進湖の増水に伴って突然現れる不思議な湖です。2カ月ほどで消えましたが、一時的に“富士六湖”になった。今回出現したのは7年ぶりのことです。本来、外からのプレッシャーがかかると溜まったマグマが吐き出されるわけですが、その代わりに地下水が溢れだしたと考えられています」(前出・サイエンス誌記者)

 琉球大学名誉教授の木村政昭氏は、「この『水噴火』により噴火のピークは過ぎた可能性もある」としながらも、こう説明する。
 「一昨年に富士山を現地調査したところ、風穴の万年雪が小さくなっていました。これはマグマだまりができ、地熱が上がっている証拠。活火山の噴火の危険は30年に1度のピークがあり、“水噴火”がこれに当たれば噴火の可能性は下がると考えますが、いずれにせよ、富士山が地下で活発に活動を行っていることは肝に銘じておかなければなりません」

 気がかりなのは、富士山の火山活動と首都圏直下などの近隣で発生する巨大地震との関係だ。
 連動する可能性は、歴史を紐解くと確率の高さを思い知らされる。
 「平安時代以降の巨大地震13回のうち、資料が不十分な時期を除く11地震のすべてで、地震の前後25年以内に富士山が大噴火を起こしています。つまり、東日本大震災が起き、富士山が噴火し、揚げ句の果てに昨今指摘されている首都圏直下型の大地震が起こる可能性も十分にあるということです」(前出・サイエンス誌記者)

 前出の木村氏も言う。
 「首都圏直下の大地震は、近隣の火山が大爆発して10〜20年後に発生した事例が過去にもあるので要注意です。たとえば、三原山についていえば、関東大震災の11年前に大爆発し、1950年に爆発した3年後には、房総沖で大地震が発生していますからね」

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