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違法風俗店の家宅捜索情報漏らし、現職警官3人とOBを書類送検

 兵庫県警は12月17日、違法営業の個室マッサージ店の家宅捜索情報を、経営者の女に漏らしたとして、県警生活環境課の元警部補(62)を犯人隠避と地方公務員法違反(守秘義務違反のそそのかし)容疑で、元警部補に情報を漏らしたとして、同課の警部補(52)、巡査部長(40)、巡査長(33)の現職警察官3人を地方公務員法違反(守秘義務違反)容疑でそれぞれ書類送検した。

 送検容疑は元警部補が昨年10月、同県明石市で違法経営していた個室マッサージ店の家宅捜索情報を、元部下らから聞き出し、退職前に知り合った50歳代の経営者の女に、2回にわたって「店を閉めた方がいい」などとメールを送って漏らした疑い。

 元警部補は風俗捜査のベテランで、昨年3月に定年退職した。08年5月に事件の参考人としてこの経営者の女を調べた際に知り合い、09年7月頃からは客として店に通っていたという。調べに対し、「違法な店の客だったと、ばれるのを恐れてやった」と容疑を認めている。また、「安くしてもらったことが数回あった」とも話しているという。3人の元部下らは「先輩が激励してくれていると思い、聞かれるまま話してしまった」などと話している。

 県警は同日、警部補と巡査部長を減給、巡査長を戒告の懲戒処分とし、同課の課長ら3人を本部長注意などとした。

 それにしても、店の料金を安くしてもらっていた程度の利益供与で、捜索情報を元部下から聞き出し、違法風俗店に情報を流したOB警官のモラルのなさにはあきれてしまう。また、元上司の頼みで断れなかったとはいえ、すでに退職した一般人であるOBに、安易に捜索情報を教えてしまった現職警官も、かなり問題だ。
(蔵元英二)

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