search
とじる
トップ > スポーツ > 新監督5人衆の開幕査定と今後

新監督5人衆の開幕査定と今後

 セ、パ新監督5人の開幕スタート査定をすれば、21年ぶりの開幕4連勝を含む5勝1敗のオリックス・岡田彰布監督が最高点を獲得するのは当然だろう。ただ成績が抜群だっただけではない。内容が濃い。

 これまでわがまま放題だったカブレラが開幕戦でのDH起用に難色を示すとスタメン落ちさせる荒療治。その上で話し合いをして、第2戦から一塁で起用するや、カブレラはホームランを打つだけでなく、一塁守備でも全力プレー。開幕投手にも早々と金子を指名してこれまた大当たり。岡田監督の選手操縦術に対する評価が高騰している。「投手陣が良いから、阪神よりもオリックスを優勝させる方が簡単やろ」。こう公言していた岡田監督は、鼻高々の開幕5勝1敗の快進撃だろう。
 関西のスポーツ紙に対する貢献度も大だ。21年ぶりの開幕4連勝は、阪神一色の関西スポーツ紙の1面を独占する快挙だった。「今年は阪神がダメでも、岡田オリックスでいける」と関西のスポーツ紙は狂喜乱舞している。
 ただ好事魔多しで、浮かれているわけにはいかない。144試合の長丁場のペナントレースだけに、順風満帆のままにいくわけはなく、逆境が訪れた時に、どんな危機管理能力を披露するかだ。阪神監督時代に問題になった、本音を漏らしすぎる岡田節にも要注意だ。チームの調子が良すぎると、“舌好調”になっての舌禍事件が心配される。

 4勝1敗1分と岡田オリックスを追う、ロッテ・西村徳文監督も、地味ながらいい仕事をしている。自らがスターの座にいないと満足できなかったバレンタイン前監督と違い、前面に出ず、ナインを結束させる手腕が光っている。ロッテ一筋、チームを知り尽くした生え抜き監督のハンドリングが、開幕ダッシュにつながっている。今後の課題は、開幕前に故障で戦線離脱した小林に代わる抑え投手だろう。

 全く予期せぬ開幕4連敗後にようやく1勝した楽天・ブラウン監督は、早くも抑えが崩壊しており、再整備しないと、簡単には浮上できないだろう。期待の新外国人投手のモリーヨが制球難で失格、失敗を繰り返した福盛も二軍落ちと、抑えの問題解消のメドは全く立っていない。田中が延長10回を投げきって、チームに初勝利をもたらしたが、先発が必ず完投を強いられるようでは、昨年2位の野村克也前監督(現名誉監督)超えはむずかしくなる。早くチームを立て直さないと、野村毒ガス口撃の格好の標的になるだけだし、楽天ファンから野村復帰コールが起きかねない。

 セ・リーグの新監督2人、広島・野村謙二郎、横浜・尾花高夫監督は、ともに1勝2敗の負け越しスタートだ。生え抜きのエリートで選手時代に常勝赤ヘル軍団を知る野村監督は、ブラウン前監督(現楽天)時代の時短練習を返上。伝統の猛練習を復活させ、13年ぶりのAクラス、19年ぶりのリーグ優勝を掲げているが、いかんせん戦力不足は否めず、前途は多難だ。ダイエー・ソフトバンク、巨人などでの投手コーチとしての能力を高く買われ、監督に招かれた横浜・尾花監督も同様に、現状の薄い戦力では、チームを急浮上させるのは至難の業だ。野村監督ともども、リーグ4連覇を狙う巨人にターゲットを絞り、アンチ巨人ファンを喜ばせることが、自らの存在をアピールする最善の方法だろう。腐っても鯛、巨人に勝てば、マスコミの露出度も上がり、ファンが注目、選手の士気も高まるからだ。

関連記事


スポーツ→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

スポーツ→

もっと見る→

注目タグ