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FA7年要求の落としどころは?

 13日、甲子園球場内で労組・日本プロ野球選手会(新井貴浩会長=阪神)と、12球団側の交渉の窓口・選手関係委員会の事務折衝が行われた。「FAは海外、高校出身も、すべて7年」という、選手会の要求に関しての話し合いだが、最終的に大難題の落としどころはどこになるのか?

 「FAに関しては、こちらは妥協に妥協を重ねてきた。これ以上、どう妥協しろというのか」というのが、12球団側の本音だ。現行のFA制度は「FAは8年。海外は9年。希望枠の廃止になった07年のドラフト以降に入団した大学・社会人出身の選手は7年」になっている。が、選手会側からすれば、「こちらも最大限妥協した」と主張している。
 「国内と海外の格差があるのはおかしい。07年以降入団の選手も高校出身の選手だけが8年のままというのも、これまた不平等だ。とりあえず希望枠が廃止になったドラフト以降に入団した大学・社会人出身の選手だけでも7年という数字が出たので、妥協した。それと、今後、見直しをしてくれると約束してくれたからだ。選手会は、終始一貫してFAは一律7年を要求している」。

 これでは、どこまで行っても平行線だ。ただ見直しも約束している手前、12球団側としたら、基本線は譲れなくとも、何か新しい提案をしないと格好がつかない。そこで、移籍の活性化を訴えている選手会に対し、「シーズン中のトレード会議」「レンタル移籍」など、小手先の改革案などを検討している。が、この程度では選手会との間で合意は無理だろう。
 現実的な落としどころは、海外FAだけ9年になっているのを、「国外も海外も8年」と改正する案だろう。メジャーへのスター選手の流出阻止に死に物狂いの巨人などは、「海外FA9年だけは譲れない」と頑なになっているが、現状のままでも効果はない。メジャーに行きたい選手は、結局、引き留められない。
 今季、マリナーズから阪神入りして大活躍している城島健司のように、働き盛りの時に日本球界に復帰してもらう。そのためには早くメジャーへ行ってもらい、その分、早く帰ってきてもらう方が有益だろう。しかも、「海外FAも8年」にしたら、選手会がこだわる「7年」という数字も裏の部分で出てくる。

 というのは、見返りなしのFAで出て行かれるのを嫌う球団は、海外FA8年ならば、その1年前の7年間でのポスティング(入札制度)でのメジャー入りを認めるケースがあるからだ。西武が松坂大輔のレッドソックス入りで60億円もの落札金を手にしている、おいしすぎる実例があるので、色気を示す球団が出てきて当然だろう。
 巨人などは、ポスティングに関しても、メジャーへのスター選手流出に拍車をかける悪法だと、廃止を声高に訴えている。が、FAでなんの代償もなく、タダで出て行かれるよりも、落札金を手にした方がいいとうのは、この世界的大不況下で経営者としてむしろ賢明な判断と言えるだろう。アナクロニズムの鎖国主義的な「海外FAだけは9年」というのは、国際化時代の現代にマッチしない。日本プロ野球界の後進性を世界に向けて露呈しているだけだ。

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