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「打線好調」で受難! 正捕手候補・梅野に求めるモノが違ってきたゾ

 阪神の開幕マスクを任された梅野隆太郎(25)に求められる内容が変わってきた。

 ペナントレース第5戦を新加入の糸井嘉男(35)の一撃で勝利し、2勝目。シーズンはまだ始まったばかりだが、金本阪神は開幕前の予想とは違う展開を見せている。

 不安要素はチーム得点力、救援投手陣、守備。オープン戦18試合を終了した時点では、そう評価されていた。しかし、いざペナントレースが始まってみると、「チーム得点力」の不安は微塵もない。

 「新加入のキャンベルが怪我で脱落したこと。そして、オープン戦では好機にもう一本(ヒット)が出なくて、苦しい展開が続きました。本塁打は出ていたので、ペナントレースは一発頼みの厳しい状況になると思われました」(プロ野球解説者)

 三塁を予定して獲得したキャンベルが抜け、その穴をベテラン鳥谷敬(35)が埋めた。皮肉なもので、キャンベルの抜けた『国産打線』(投手を除く)はチーム打率2割9分2厘と絶好調で、正捕手争いにも影響してきたのだ。

 「チーム得点力が不安視されていたので、首脳陣は開幕マスクを任せた梅野に求めたのは、打撃力でした。配球、守備で多少のミスが出ても、打てるのであれば使い続ける、と」(球界関係者)

 配球面をおろそかにしたわけではないだろうが、チーム総失点は28。リーグワーストである。チーム防御率も4.26と振るわず、守備に関しては開幕前の予想通りで、12球団ワーストの8失策をすでにカウントしている。「得点能力があって、失点を防ぐ力が足らない」となれば、守備の要である捕手に求める要素も違ってくる。梅野に対し、「配球面をもうちょっとしっかりやってくれ」の声も出始めたのだ。

 「開幕直前、捕手は梅野でスタートさせることは決めていましたが、打線低迷ならば、一塁にコンバートした原口を捕手に戻して、一塁に別の野手を入れる腹案もありました」(前出・同)

 バッテリー担当の矢野燿大コーチ(48)は、2年目の坂本誠志郎(23)にも期待しているという。その坂本は右手親指を骨折してしまった。どういう捕手を育てようとしているのかというと、配球、守備、盗塁阻止など全てにおいて、「そつなくこなすタイプ」とのことだ。

 阪神の正捕手不在は近年抱えてきた“難題”でもある。データを見直してきたが、シーズンを通して100試合以上に出た捕手は、2010年の城島健司が最後だ。城島加入前の正捕手が矢野コーチであり、城島、矢野も途中加入だった経緯を考えると、生え抜きの正捕手は85年のV戦士・木戸克彦以来、出現していないことになる。

 坂本への期待、そして、ベテラン岡崎太一(33)もいる。打線の勢いが止まれば、原口の再コンバート案も浮上してくるだろう。梅野は早々に最少失点で防ぐ試合を演出しなければならなくなった。(データは5日終了時点、一部敬称略/スポーツライター・飯山満)

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