しかし、2日目から5日間限定で1日先着20人分を発売したが、なかなか売れず発案者の貴乃花総合企画部長が威信にかけて何とか売り切ったものの、狙いは見事に外れてしまった。
東京場所限定のチケットだが、相撲はもともと庶民が楽しむものだけに、この高額さには何か違和感を感じるのも事実。
元力士が言う。
「貴乃花さんはフェミニストで知られていますが、そんな性格が色濃く出た企画です。貴乃花さんの部屋では、もともと一流ホテルで力士のファッションショーをやることがありました。これは景子夫人の発案だそうです。セレブに集まってもらい、知人の有望な力士に声をかけてもらうのが狙いだった。秋場所のプレミアチケットの中にも1日、レディース割引の日がありましたが、同じような目論みがあったのでしょう」
遠藤や逸ノ城の出現で、ここへきて急速に相撲人気が若貴時代の頃に戻りつつある。それにあやかろうとしたのだろうが、やはり客側はそこまで付いてきてはいないのだろう。
「確かに一見、人気は回復したかに見えるが、相撲自体のレベルの低さは否めない。その最たるものが、綱を張って一度も優勝したことのない鶴竜、ケガが続く日馬富士の両横綱と日本人大関。白鵬一人が気を吐いているが、あれだけの成績が残せるのは他の力士が弱いからです。まず、土俵の充実に努めるのが筋ですよ」(ベテラン相撲記者)
次回の来年1月場所は果たして売れるのか。